トヨタアカデミー設立 自動車の技能者育成 西ジャワ州カラワン 10年で1000人輩出へ

 トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インドネシア(TMMIN)は、西ジャワ州カラワンの第3工場敷地内にインドネシア自動車産業の人材育成強化を目的にトヨタ・インドネシア・アカデミー(TIA)を設立する。国内で高度な技能者が不足する中、今後10年間で技能者約1千人を輩出する計画だ。

 同アカデミーは1年制の職業専門校で、トヨタ・インドネシア財団が運営する。年内に開設予定で初年度は32人(男性30人、女性2人)を受け入れる。入学対象者は職業訓練高校(SMK)や工業高校の卒業生などだ。
 敷地面積は1ヘクタールで、校舎や学生寮、実技訓練施設などを建設。学生の学費や寮費は無料。校舎は2017年に完成予定だ。
 自動車工場などの現場で即戦力となれるよう、授業では車両製造工程で使用する機器を導入し、高度な技術の習得を目指す。豊富な経験を持つ技能者による講義もあり、実践的な経験を蓄積することが可能になる。国家職業訓練認可庁(BNSP)が実施する国家技能検定試験への参加も視野に入れる。
 TMMINの担当者によると、卒業後はTMMINをはじめ自動車関連の会社への就職が予想されるという。インドネシアの製造業や自動車業界では高度な技能者が不足しており、技能者の底上げが課題になっている。
 TMMINは12年に車両製造ノウハウの移転を目的に人材育成センターを開設。さらにテクニカル・センターを設置しており、部品供給メーカーの技能者から近隣の工業高校の生徒まで幅広く受け入れている。
 校舎の第1期完工式がこのほど開かれ、TMMINのワリ・アンダン・チャフヨノ副社長は「(ASEAN経済共同体の発足を控え)高度な技能者はインドネシア全体の競争力向上の鍵になる。国際競争力のあるインドネシア人技能者を育てる」と強調した。
 式にはトヨタ自動車本社の上田達郎常務、TMMINの野波雅裕社長や労働省高官らが出席した。(小塩航大)

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