アホック氏に25万人 首都州知事選署名者じわり 若者ボランティア始動

 2017年のジャカルタ特別州知事選挙まであと2年。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の後任として指導力を発揮するアホック知事は、早々と無所属の独立候補として出馬する意向を表明。若者中心の支持団体が展開する署名運動ではすでに約25万人が署名した。他にも若手の実業家や都市計画専門家らが出馬意欲を示しており、早くも「次期知事」候補への関心が高まりつつある。
 「アホック氏は前代未聞のスタイルの州知事だ」
 署名活動に参加する大学生ジャロット・イペックさん(19)はこう強調する。2年後に控えた州知事選に向け、政党など特定の勢力のためでなく、一般市民の利益を優先する指導者を支援したい。まずは自分で行動を起こそうと考えたという。「アホック氏は政敵も多い。施策に賛同する人々が声を上げなくては、アホック氏を敵視する政党や批判的な報道を展開するマスコミに押しつぶされる」
 ボランティアとして毎日、西ジャカルタのショッピングモール「モール・チプトラ」5階に設置されたブースで買い物客に声を掛け、アホック氏を支持するという人々から住民登録証(KTP)を集める。平日は1日125人、土日は175人のノルマが課されているという。
 このブースは支持団体「トゥマン・アホック(アホックの友達)」が設置した。現在、ジャカルタ州内の約20のモールにあり、各モールで2カ月ほどの期間限定で署名運動を展開。支持者の自宅なども拠点になっている。
 ここではKTPのコピー、登録用紙への記入をしてもらうほか、Tシャツやブレスレット、キーホルダーなど「アホック・グッズ」も販売し、活動資金に充てる。ウェブサイト(temanahok.com)を通じ、収入支出なども全て公開。ここでも透明性を重視する「アホック流」が貫かれている。 
 プラボウォ氏のグリンドラ党を離党したアホック氏は、政党の利害に振り回されない独立候補として続投を目指す。独立候補は出馬要件として有権者数の7・5%、首都では約60万人のKTPが必要となる。そこで立ち上がったのが10〜30代中心のボランティアたちだ。今年7月に署名運動を開始し、28日までに25万人近くのKTPを集めている。 
 ■実業家・専門家も
 旧来の政治家とは異なるスタイルを持つ実業家や専門家らも名乗りを上げている。青年実業家のサンディアガ・サラフディン・ウノ氏(46)は今年に入り自社の幹部職を辞職し、政治活動に注力。グリンドラ党最高顧問会議副議長に就任し、州知事選で同党からの出馬を模索する。
 また、建築家・都市計画専門家でジャカルタ芸術評議会議長などを歴任し、知日家としても知られるマルコ・クスマウィジャヤ氏(54)もこのほど出馬意欲を表明した。同じ建築家で西ジャワ州バンドン市のリドワン・カミル市長のような新風を巻き起こすか注目される。(配島克彦、写真も)

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