火山活動は依然活発 3キロ以内立ち入り禁止 東ジャワ州ラウン山

 6月末から2週間以上火山活動が続いている東ジャワ州東部のラウン山(標高3332メートル)。噴煙の影響でバリ島など5空港が一時閉鎖するなど多方面に影響を与えている。火山活動は依然活発で、地元当局は立ち入り禁止区域を3キロ以内に指定し、警戒を強めている。

 国家防災庁(BNPB)は先月末、噴火警戒レベル4段階のうち2番目のシアガ(警戒)に引き上げた。地質調査の結果、ラウン山の火山活動はまだ継続すると予測。13日も南西方面に800メートルの高さまで噴煙が上がったことを確認した。火山地質災害対策局(PVMBG)はラウン山の半径3キロ以内を立ち入り禁止区域に指定。約2万人の生活に支障がでている。
 コフィファ・インダル・パラワンサ社会相は12日、ラウン山周辺の地域を訪問。ボンドウォソ県の食料備蓄量を確認した。社会省は予算から80億ルピアを拠出し、同県などにコメを支給する。
 国営空港管理のアンカサプラ1は9〜12日に断続的に行なった空港閉鎖で合計414便、3万9715人に影響がでたと発表した。日本人観光客への影響も大きく、ある観光客は「バリから9日に帰国を予定していたが、噴火の影響で飛行機が飛ばず15日まで滞在することになった」と頭を抱える。
 インドネシア・ホテル・レストラン協会(PHRI)のジョニー・スギアルト副会長は13日、ラウン山の噴火によるホテル業の影響について言及。「バリのホテルの客室稼働率は通常に比べ50%下がった」と話した。バリを経由してインドネシアの他地域へ観光する人も多い。中部ジャワ州マグランの世界遺産ボロブドゥール寺院にあるホテル・マノハラの宿泊客は「先週末は通常時の65%に減少した」という。
 地元メディアによると、噴煙の影響で、東ジャワ州バニュワンギ県とジュンブル県の空港は13日の昼時点でまだ閉鎖している。同州運輸局は帰省ラッシュを迎え、空港閉鎖に対応するため563のバスを運行する。
 全国で噴火警戒の対象となっている火山は、2014年時点で約130ある。3番目のワスパダ(注意)が18山あり、2番目のシアガ(警戒)が3山、最高のアワス(避難準備)は、先月1万人以上が避難したシナブン山となっている。(佐藤拓也)

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