鉄道案内アプリを開発 遅延情報などリアルタイムで ジャカルタ首都圏鉄道網KCJ

アプリがあれば…
(1)遅延原因や発着予定時間を確認できる
(2)遅延時の代替ルート探しに役立つ
(3)ダイヤや路線図をいつでも確認できる

 インドネシア大学(UI)日本研究センターと国鉄子会社KAIコミューター・ジャボデタベック(KCJ)は20日、共同で開発を進めてきたスマートフォン向け鉄道案内アプリ「KRL Akses」を公開した。同センターのアプリ開発は初めて。アプリ利用者は、KCJから配信される遅延情報などが一目で確認できる。

 アプリには、KCJの全路線の遅延や事故などの情報が、KCJ本社からデータ配信され更新される。日本研究センターのディア・マドゥブランティ所長によると、「リアルタイム・モニタリング」と呼ぶこの機能によって、利用者が最寄り駅を検索し、運行ダイヤの状況を確認することができる。遅延した場合には、電車到着の予定変更時間と遅延原因が表示されるという。
 これまであった鉄道アプリは、乗客が運行状況を投稿して集約するタイプ。今回開発したアプリは、KCJ本社からの公式データが配信され、より信頼性の高い情報をいち早く手に入れることができる。
 ジャカルタ首都圏を走るKCJ路線では遅延が慢性化している。KCJのガンビルやパサールスネン、マンガライ駅などの主要駅に、東ジャワ州スラバヤやジョクジャカルタ特別州、西ジャワ州をはじめ地方と都市を行き来する電車がKCJの線路に乗り入れているためで、一部電車が遅れただけで、多くの路線に影響が出てしまう。
 アプリ開発者のUI日本語学科社会学部のナディア博士は「遅延した際、利用者は目的地まで、電車以外のバスやタクシーといった交通機関を使った代替ルートも考えることができる」と説明した。
 アプリはナディア博士ら3人が約2年前に考案し、開発を進めてきた。開発のためにJR東日本や東京メトロを訪問し、顧客サービスや電車の運行状況などを調査・研究してきたという。
 当面はアンドロイド端末向けに6月末からサービスを開始する。ダウンロードは無料、言語はインドネシア語と英語を予定している。(山本康行)

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