熱い思いが、夢叶える 仮面ライダーBLACK 倉田さんに聞く 特撮ビマX、戦士役でロケ

 仮面ライダーBLACKの主人公・南光太郎を演じる俳優の倉田てつをさん(46)が、民放RCTIで放映中の日イ合作特撮ヒーロー番組「ビマ・サトリア・ガルーダ(ガルーダの戦士ビマX)」シーズン2に特別出演する。ジャカルタでロケ撮影した。海外の番組に出演するのは初めて。歴代ライダーのなかでもBLACKは絶大な人気を得ている。倉田さんはビマに「インドネシアで愛される存在になってほしい」と夢を込めた。

 倉田さんは6月21、28日放映の2回にわたり、伝説のサトリア(戦士)役で登場する。
 番組出演のきっかけは2年前、RCTIの親会社MNCのエグゼクティブバイスプレジデント、レイノ・バラックさんが日本で倉田さんが経営する飲食店に行き、出演依頼したこと。レイノさんは「愛と希望を与え、家族を大切にする特撮ヒーローをインドネシアの子どもたちにも」という想いで伊藤忠インドネシアの後藤雅行情報課長と構想を練り、ビマを誕生させた。BLACKの大ファンでもある。倉田さんはレイノさんの熱意に心打たれ、出演を決めた。
 ロケはジャカルタで11〜15日の4日間にわたり撮影。倉田さんはインドネシア語を使って演じた。監督をはじめとする日本人スタッフが熱心に撮影をする光景を目の当たりにしたという。「熱意はインドネシア人スタッフからも伝わって来た。日本と変わらないものだった」と倉田さん。現場にいる俳優やスーツアクターたちにも「一心同体で演じるもので、気持ちを一つにしていこう。撮影していない時も、演技をしっかりみるように」とアドバイスを送ったという。
 仮面ライダーBLACKは日本で1987年から、インドネシアやブラジルなど海外でも90年代はじめに放送が始まり、世界中で人気が出た。現場では、倉田さんを一目見ようとファンが詰めかけ、サインや記念撮影を求められた。「20年以上経った今でも、BLACKを愛してくれているファンがたくさんいることに感動した」
 特別出演での見どころは、倉田さん演じる役が龍に変身するシーン。BLACKや続編のRXの変身ポーズの要素も取り入れたという。「インドネシアのBLACKファンに気づいてもらえたらうれしい」と倉田さん。「BLACKが世界中の人に夢と希望を与えたように、ビマもインドネシアで愛されるヒーローになっていったらうれしい」との言葉を送った。(山本康行、写真も)

◇倉田てつを(くらた・てつを) 
 1968年9月11日生まれ、東京出身。87年に、仮面ライダーBLACKで主人公の南光太郎役としてデビューした。

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