インドネシアへ感謝と愛情 「さらさ」が創刊10周年 邦人家族に生活情報発信

 駐在員やその家族などを読者にインドネシアの生活情報を発信してきた月刊誌「さらさ」が創刊10周年を迎え5日、中央ジャカルタのレストラン「ハルム・マニス」で記念パーティーを開いた。同誌の中野千惠子編集長は読者、インドネシアに感謝したいとあいさつし、「これからも生活に必要な情報を伝えていきたい」と抱負を語った。

 パーティーには、読者や谷崎泰明駐インドネシア大使、ジャカルタ特別州観光文化局のティニア・ブディアティ副局長を含む100人が集まり、10周年を祝福。中野編集長は「インドネシアへの感謝と愛情を持って次の10年に向けて頑張りたい。読者には紙面を通じて楽しく幸せなインドネシア生活を送ってほしい」とあいさつした。
 谷崎大使は「この国の歩き方を示してくれるありがたい雑誌。情報量が多く、インドネシアの文化も知ることができる」と話した。ティニア副局長は「日イの友好関係を深めてくれることに感謝している。伝統文化を紹介する記事は、ジャカルタだけでなくインドネシアの観光に大きく寄与するもの。これからも応援したい」と言葉を贈った。
 さらさは2004年12月に創刊。現在、発行部数は7千部。海外引越し会社クラウンライン(澤本博代表)が発刊する。広告営業は2人の日本人スタッフが担当し、中野編集長とインドネシア人スタッフ8人が紙面制作を続けている。中野さんは創刊当時から同誌に寄稿、後に編集スタッフとなり、09年から編集長を務める。
 02年にインドネシアで暮らし始めた中野さんは当時を「自由に外に出ることができないほど治安が悪く窮屈な思いがあった」と振り返る。日本人がもっとインドネシアを楽しめたらとの思いを胸に生活情報を取材し、発信してきた。
 中野さんによると、今は当時と比べると安全に街を歩けるようになった。駐在員やその家族は若い年代の人たちも増えた。病院特集や幼児教育特集などは小さな子どもを持つ若年層の日本人に合わせたものだという。中野さんは「今後も変わることなく生活に必要な情報を発信し続けたい」と意気込んだ。
 パーティーに参加した読者の伊藤泉さんは今年4月からジャカルタで生活を始めた。新しい料理店や美容室、ダイエットの特集などがお気に入りという。伊藤さんは「さらさを通じて普段、通るだけの道にこんなお店があったのかと驚き、発見がある。ジャカルタの街に一歩踏み出すきっかけになっている」と笑顔で話した。(山本康行、写真も)

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