海外で通用する人材育成 早稲田渋谷シンガポール校 アジアでただ一つの系属校 (2014年11月28日)

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 シンガポールにある早稲田渋谷シンガポール校が人気だ。来月6日にはジャカルタ日本人学校(JJS)で入学試験が実施される。東南アジア各国から生徒が集まる同校の様子をリポートする。     

 シンガポール・チャンギ空港から西へ向かうと、多くのインターナショナルスクールを目にする。その中に早稲田渋谷シンガポール校がある。芝生の校庭や水を張ったプール、白い校舎が強い日差しを浴びて輝いていた。
 同校は1991年、渋谷幕張シンガポール校として開校し、2002年に早稲田大学系属校になった。319人(10月現在)の生徒が在籍し、うち半数が寮生だ。寮生はタイ、マレーシア、インドネシア、ドバイなど各地から集まっている。
 2年次から理系・文系に分かれて少人数授業がスタート。特に英会話では3〜4人の生徒に1人の教員がつく「チュートリアルイングリッシュ」を導入している。夏期・冬期講習や放課後講習、土曜日の総合学習など学習時間が充実している。
 授業の様子をのぞいてみた。吹き抜けの校舎は階段を挟んで教室が向き合う形で並んでいる。10〜20人、少ない授業で3人の生徒が学習していた。「この英語の単語が分かる人は?」「前に出て、解いてみて」。黒板の前で首をかしげると教室から「こうやって解いたらどうか」「この公式を使う方がいいんじゃないか」と声がかかる。同校の授業は「受け身」でなく、「参加型」。授業中でも生徒は笑顔で学んでいた。
 早稲田大学の系属校としてはアジアでただ一つ。生徒の約6割は同大へ進学し、指定校推薦では明治、中央、立教、法政、関西学院、同志社、立命館などへ進学する。東京大学や一橋、防衛医大などの合格実績も誇っている。
 英語環境に身を置きながら習熟した勉強ができるため、各方面から入学希望者が集まる。しかし「親が海外勤務している子ども」に限定して入学を許可する姿勢を続けている。
 同校の設立目的は「海外子女教育のために日本と同じ教育を受けられるようにする」というもの。特に欧米には附属系の高校も存在するが、アジアへ進出する高校は無かった。毎年250〜300人が受験し、うち約100人が入学する。
 スクールバスはなく、制服の着用は義務づけられていない。寮生も比較的自由に外出が可能だ。「生徒の自主性を重んじて国際社会で通用するように。人材教育だと思っています」と教頭補佐で入試広報部長の倉橋友住さんが教えてくれた。(西村百合恵、写真も)

■ 「毎日が楽しくて」 笹川真由さん
 寮生の1人、高校2年生の笹川真由さんは両親と弟がジャカルタにいる。親元を離れて2年目。友達と先生に囲まれて毎日が楽しいと語った。
 ジャカルタ日本人学校(JJS)の卒業生でもある笹川さんは、学習塾ファイで受験勉強をした。当時を「とっても大変だった」と振り返る。受験も緊張したけれど、勉強した分結果が出た。「今は毎日楽しく過ごしています」と話す。
 テニス部に所属して、部活をやりながら勉強に精を出す。早稲田渋谷シンガポール校の生徒はみんな勉強熱心だという。「周りががんばっているから、もっと勉強しようと思える」。切磋琢磨できる仲間がいることが心強い。「家族と離れてさみしい時もあるけど・・。今はこの生活を充実させたい」と照れくさそうに笑った。

◇早稲田渋谷シンガポール校
住所 57 West Coast Road SINGAPORE 127366
☎ +65・6773・2950

英語の授業をする3年生の教室。教員の質問に生徒が答えたり、発音練習をしたりしながら授業が進む
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毎年6月の体育祭で生徒は大盛り上がり(提供、倉橋友住)
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司書が常駐する図書室の蔵書は3万2千冊。毎月新刊100冊を入れる
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早稲田渋谷シンガポール校
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笹川真由さん
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