政権入り巡る攻防激化 カラ氏 遺恨の逆襲 死守する バクリー氏 ゴルカル党首選 (2014年11月27日)

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 国会第2党のゴルカル党首選(30日予定)が目前に迫り、2派の攻防が激化している。プラボウォ氏と野党連合を主導するバクリー党首の牙城に、ジョコウィ政権内のユスフ・カラ副大統領、スルヤ・パロ氏ら反バクリー派が挑む構図だ。政権基盤を盤石にするか、野党が勢力を拡大するか。党首選の結果が今後5年の政権の行方を左右する。

 バクリー派の執行部は今月19日、来年1月としていた党首選の開催時期を急きょ11月30日に繰り上げ、地方支部からの3割の推薦がなければ出馬できないと条件づけた。バクリー氏以外は立候補に大きなハードルを抱えることになり、反バクリー派の反発を呼んだ。
 出馬予定のアグン前福祉調整相に近い青年団は24、25日の2日にわたり西ジャカルタ・スリピの党本部を占拠し、党首選時期をめぐる幹部会合を妨害。25日には両派の青年団が乱闘を繰り広げた。反バクリー派は別の執行部を立ち上げ、1月開催が正当と主張。二つに割れた執行部がそれぞれ、二つの党首選を開きそうな情勢だ。
 連立与党も反バクリー派に加勢している。テジョ政治・法務・治安調整相は26日、国家警察に対し、党本部での乱闘を理由に30日開催を許可しないよう要請。党首選を強行した場合、騒動が発生してバリの観光業が被害を受けるとの懸念を示した。テジョ氏が所属するナスデム党は、バクリー氏と「遺恨」のあるスルヤ氏が立ち上げた。
 これに対し、バクリー氏に近い野党グリンドラ党のファドリ・ゾン副党首は「調整相が政党の内部事情に立ち入ることはふさわしくない」とけん制した。
▼前倒しで優位に
 過去2回の党首選は親新政権候補が当選。アグン氏らが当選すれば、政権内のカラ氏らを通じて政権入りを模索する可能性がある。
 現行の国会議席は与党44%、野党45%、中立11%だが、ゴルカル党が政権入りすれば、与党60%、野党29%、中立11%になり、政権は安定的な国会運営を望める。ただ、ユドヨノ政権では与党のゴルカル党が政権攻撃の音頭取りをした経緯があり、カラ氏、スルヤ氏、新党首がどう連携するかが焦点になる。
 バクリー氏は開催を前倒しし、投票権を持つ地方支部長へのロビー活動期間を短縮して対立候補の動きを抑え、党首選を優位に展開したいとみられる。現執行部の大半はバクリー氏の忠臣。就任時の09年は一族で率いる複合企業バクリーグループが好調だったが、近年は低迷が伝えられていることも影響しそうだ。(吉田拓史)

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