「昨年より態勢整う」 雨期控え洪水対策で アホック知事代行

 雨期入りを目前に控え、ジャカルタ特別州のアホック知事代行は29日、「昨年よりは洪水への態勢が整っている」と語った。首都圏では近年、雨期の洪水が多発しているため、中央・州両政府は対策を急いでいるが、河川沿いに住む住民の移転が難航し、治水事業が停滞している。
 気象気候地球物理庁(BMKG)は首都圏の雨期入りを11月と予想。しばらくは断続的な降雨が続き、12月〜来年2月にピークを迎えるとしている。
 アホック知事代行は、河川に土を保持するための矢板を敷設しているほか、プルイット、マルンダ両貯水池でも整備を進めているとして、昨年より対策が進んでいることを強調した。
 ただ、モハマド・ハサン元公共事業省水資源部長は日刊紙コランテンポに洪水対策事業の多くが完了していないと指摘し、今年も首都で洪水が発生するとの見方を示している。
 北ジャカルタ・スントゥールなどでチリウン川沿いに建設された住宅を撤去し、川の流れを修正する事業では2014年内の完了を見込んでいたが、撤去予定の84ヘクタールのうち5%のみの撤去にとどまる。
 同川と東放水路を接続する運河の造成事業でも15年初めの完了を目指していたが、現在も土地収用が完了していない。
 事業の遅れの主因は住民の移転の難航だ。川沿いに住む住民の多くは地権を持たないが、長年住み続けてきたことなどを理由に移転を拒んでいる。アホック知事代行は30日、長年住む場所から強制的に移転させるのは人権侵害だとして、住民らが国連や国家人権委員会に訴えていると明かした上で、これに反論し、移転が進まない現状へのいら立ちを語った。

社会 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly