プラボウォ氏 支持 メーデーで イクバル氏のKSPI 

 今年から祝日となったメーデーの1日、グリンドラ党大統領候補のプラボウォ最高顧問は「労働者の10要求」への支持を表明し、引き換えに労働組合総連合(KSPI)の大統領選での支持を得た。
 プラボウォ氏は午後3時ごろ、中央ジャカルタ・スナヤンのブンカルノ競技場でのKSPIの集会に出席し、「労働者の10要求」を支持すると明らかにした。「この場所で、みんなの前で、この私、プラボウォは労働者の要求を支持する」と10万人(主催者発表)の前で宣言し、聴衆は歓声で応えた。
 プラボウォ氏は国富を守るためには要求を満たさなければならなく、特に最低賃金と派遣労働のほか、年金、健康保険、義務教育などでも前進するべきと熱弁を振るった。
 KSPIのサイド・イクバル代表は「今日のイベントのため、ジョコウィ・ジャカルタ特別州知事やバクリー・ゴルカル党党首らも招待したが、来たのはプラボウォ氏のみ。これで、KSPIはプラボウォ氏を大統領候補に支持すると決めた」と記者会見で語った。
 イクバル氏はこれからKSPIはプラボウォ氏と「10要求」に関する議論を深め、月内に合意すると話した。
 プラボウォ氏は昨年7月、イクバル氏の地盤である金属労連(FSPMI)の映画上映会に出席するなど、KSPI―FSPMIとの親密さが伝えられてきた。イクバル氏はこれまでプラボウォ氏支持を幾度となく打ち出してきた。
 だが、プラボウォ氏が出資するパルプ会社のクルタス・ヌサンタラの労組は昨年1月、プラボウォ氏が大統領候補になることに反対するデモをした。労組はしばしば給与が遅配し、社会保険に関する費用を負担しないとして経営を批判。一部の労働活動家もプラボウォ氏の大統領選出馬に否定的だった。
 3大労組連合の残り、労働組合全総連合(KSPSI)、福祉労働組合総連合(KSBSI)はジョコウィ氏を支持。労組は割れた。2連合はKSPIとは日程をずらし2日に街頭活動する。イクバル氏は昨年まで3大労組連合を束ねる労働者評議会(MPBI)の代表として影響力を誇ったが、2労組連合が傘下から出て不協和音が流れている。(デワンダル・アリョ・テジョ、吉田拓史)

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