増えるイでの人材育成 新興国で経験生かして 日本企業の進出で産学官 (2014年05月02日)

Share (facebook)
このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

 日本企業のインドネシアを含む新興国への進出が加速する中、現地市場のニーズや文化に精通する人材の育成に日本の産学官が取り組む。企業社員を新興国へ派遣するNPO法人クロスフィールズはこのほど、日立ソリューションズによるインドネシアでの社員研修を支援した。取り組みに対する日本側の関心は高く、今後も海外研修は増加する見込みだ。大学も学生のための海外プログラムを拡充させている。
 クロスフィールズと日立ソリューションズは昨年、ジャカルタ特別州で貧困層への教育支援などを行うNPOでの社員研修を始め、これまで1人を派遣した。
 日立ソリューションズは堅調に成長するインドネシアを含む新興国への進出を目指しており、将来のリーダー候補になる人材育成に本腰を入れている。
 今回は4月から6月上旬の2カ月間の日程で、営業職の男性社員(37)が参加する。派遣先のNPOでは、政府からの支援金などに依存せず、自ら資金源を獲得できるよう出資者を募る営業手法を伝授し、NPOスタッフへの営業トレーニングも行い、交流と経験を積む。
 クロスフィールズは2011年3月に設立され、今年3月時点でインドネシアやインド、ベトナムなど計5カ国にベネッセやパナソニックの社員28人を派遣した。担当者によると、昨年12月には日産自動車とNTTデータが人材派遣事業への参加を決めた。
 国際協力銀行(JBIC)が昨年発表した投資有望国調査では、インドネシアが中国やインドを抑え初の1位になり、日本企業は注目度を高めている。2位はインド、3位はタイだった。
 企業に経験ある人材を送り出したい大学も、インドネシアでのインターンシップや企業実習ツアーを充実させる。学生に新興国で経験を積んでもらい就職活動でアピールしてもらうためだ。
 大阪大は昨年8月、建機大手コマツのインドネシア現法で企業実習を行い、4人が参加した。茨城大農学部は同年、ガジャマダ大と連携し中部ジャワ州セラン村で国際インターンシップ授業(3単位)を開き、5人が参加した。
 インドネシア・スタディツアーを行っている立命館大の担当者は「将来、企業で働いて海外勤務になる可能性が高いのは欧米でなく新興国。日本企業の海外展開に学生が敏感になってほしい」と強調した。
 経済産業省は12年、アジアの新興国を中心に日本企業の海外人材育成を支援する「国際即戦力育成インターンシップ事業」を開始した。昨年の派遣者数は200人で、今年は230人に引き上げ支援を拡大する。(小塩航大)

このカテゴリの最新記事

本日のニュース一覧