中学で性教育を検討 男女生徒の映像流出で ジャカルタ特別州

 今月中旬に州内の国立中学校の生徒2人が校内で性行為する様子を撮影したビデオがインターネットで広がったことを発端に、ジャカルタ特別州政府は、性教育の授業導入を検討している。
 タウフィック・ユディ州教育局長は30日、「現行の教育課程で性教育は必修でないが、加える必要がある」と発言。ジョコウィ知事も29日、性教育の重要性を指摘した。11月初頭に州内の国立中学の校長や保護者らを集め、性教育導入の是非について話し合う予定。
 中央ジャカルタ区教育局によると、現行の教育課程に独立した性教育の授業はない。ただ、生物や宗教、保健など複数の授業が性教育の要素を含む。生殖の仕組みや愛の意味、性感染症の可能性などを、教師らがそれぞれの授業を通して生徒に伝えるよう指導しているという。
 ムハンマド・ヌー教育文化相は昨年、公教育での性教育に反対した。理由は生徒間の「不道徳な行為」が増えるためとした。
 生徒のビデオは、中央ジャカルタ区の国立第4中学の女子生徒(16)の両親が、警視庁に性的暴行の被害を届け出たことで明らかになった。警視庁は女子生徒や同級生、校長ら計17人を事情聴取し、「強制はなく、生徒同士の同意の下で撮影された」との見方を示した。
 国家児童保護委員会は警察の捜査に反発、独自調査を実施した。これによると、学級委員長に選ばれた女子生徒に対し、落選した同級生が報復を計画。女子生徒に好意を抱いていたが、交際を断られたことのある男子生徒(15)をそそのかし、性行為を強要させ、その様子を携帯電話で撮影したと指摘。学校側の監督不行き届きを批判した。(宮平麻里子)

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