LCGC初の3列シート 日産が発表、来年発売へ インドネシア向けに開発 ダットサン「GO+」

 日産自動車は17日、新興国向けブランド、ダットサンの新モデルで3列シート7人乗りの「GO+」をジャカルタで発表した。日産が初めて、インドネシア市場向けに専用開発したもので世界初披露。低燃費・低価格車への優遇税制「低価格グリーン・カー(LCGC)プログラム」の適用を想定し、承認されれば、LCGCプログラムで初の3列シート車となる見込み。日産は2016年に国内シェア15%を目指しており、発表に合わせて来イした日産本社のカルロス・ゴーン社長は「インドネシアの日産の販売のうち、ダットサン・ブランドが半分ほどを占めることになるだろう」との見通しを示した。
 同日、7月にインドで発表し、来年初頭に発売予定の5人乗り小型車「GO」のインドネシア向けモデルも発表。2モデルは西ジャワ州プルワカルタのチカンペック工場で生産し、今後、LCGCの適用を申請する。日産モーター・インドネシア(NMI)の木村隆之社長は、部品の現地調達率は80%を超えるなど、条件は満たしていると説明。追加義務が定められている国産ブランド名などについては未決定としている。
 「GO+」は1.2リッターエンジンでマニュアル車のみ。全長が399.5センチと、すでに発表された他社のLCGC適用車より30センチ以上長いのが特徴。インドネシア人の嗜好性を調査し、スポーティーな外観に仕上げた。
 来年後半の販売を見込み、2モデルとも価格は1億ルピア(約89万円)以下を予定している。初めて車を購入する若い世代の家族や中古車からの乗り換えを主なターゲットに設定。3列シートの「GO+」については、1億5千万ルピア(約134万円)前後が主流の小型MPV分野の需要取り込みも狙う。
 日産は、インドネシアでの生産能力について、現行の約10万台から16年に25万台まで引き上げる計画を示している。
 ゴーン社長は、インド、ブラジル、中国、ロシア、インドネシアなどの高成長市場の販売は、世界の自動車販売の60%を占める欧州、日本、米国の成熟市場を逆転し、16年には60%を占めるとして、新興国での積極展開を図る方針を強調した。
 ダットサンは日産、インフィニティーに次ぐ三つ目のブランドで、1980年代初めまで使用されていたものを復活させた。新興国戦略車のブランドとして位置付けており、来年以降、インド、インドネシア、ロシア、南アフリカでの販売を予定している。(上野太郎、写真も)

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