体動かし親睦深める ジャパンクラブ、スポーツで交流 日イの1200人が参加

 ジャカルタ日本祭り(JJM)のイベントとして7日、ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)個人部会の各スポーツ部による親善スポーツ大会が中央ジャカルタのスナヤンなど4会場で開かれた。同日までに競技を終えている剣道、空手、女子ゴルフの各部を除いた9競技で、それぞれがインドネシア人選手・チームを招き、日イの総勢約1200人がともに汗を流して親睦を深めた。(上野太郎、吉田拓史、上松亮介、道下健弘、小塩航大、田村隼哉、写真も)

◇いつもの仲間と―リトルリーグ
 リトルリーグ部とイ選抜チームの子どもたち160人が小学2年生までの「Tボール」、3、4年生の「マイナー」5、6年生の「メジャー」、中学生の「ジュニア」に分かれて対戦した。
 Tボールとマイナーのリトルリーグ部チームがそれぞれ24―11、13―4で勝利。メジャーはイ選抜チームが12―3で勝利し、ジュニアは6―6の引き分けだった。
 ジュニアの試合に出場し、各チームの監督が対戦相手から1人を選ぶMVPを手にしたラジャ・ノルマンさん(15)は「すごくうれしい。めったにないことだ」と喜び、スポーツ大会について「強くなる良い機会だ。来年の大会まで待てない」と語った。
 メジャーでMVPに選ばれた宮本大生君(12)は周囲を見渡し、「いつも顔を合わせているメンバー」と話す。インドネシア・リトルリーグの試合で対戦し、互いに顔なじみという日イの子どもたちは、この日も白球を追って交流を深めた。

◇シャトル交わる―バドミントン
 バドミントンの親善試合は7日、中央ジャカルタ・スナヤンのバドミントン屋内競技場で行われ、JJCバドミントン部は地元クラブチーム「メガビンタン」と交流を深めた。
 午前は日イ混成4チームの団体戦、午後は日イ対抗のダブルス戦を行った。バドミントンを国技とするインドネシア人と、経験者の多い日本人が組み、時速200キロのシャトルがコートを飛び交う好試合が続いた。
 高田直宏部長は「メガビンタンとは毎年この祭りで交流させて頂いている。インドネシア人は幼いころから練習しているのでレベルが高い」と話した。

◇400人超が大声援―ジュニアサッカー
 ジュニアサッカー部はジャカルタ日本人学校(JJS)の小学部・中学部グランドで、昨年に続き、西ジャワ州ボゴールのプトラ・ルウィリアン・サッカー・スクールと親善試合を行った。
 小学1、2年から中学1、2年まで学年別に分かれ、4カテゴリーで計8試合。両国の子どもたちが一つのボールを追い、日ごろの練習の成果を競い合った。
 JJC側は前後半でメンバーを交代するなど、160人が出場した。ルウィリアン側は引率者も含め110人が参加。日本側の保護者も合わせると、総勢約430人が集まった。
 ルウィリアンは地元の大会で優勝することもあるなど強豪チームとして知られており、結果は、JJCの0勝5敗3分。代表の貞松宏茂さんは「言葉は通じなくてもサッカーを一緒にすることで、子どもたちの記憶に残る」と親善試合の意義を話した。

◇3チームと対戦―バレーボール
 バレーボールの親善試合は7日、中央ジャカルタ・スナヤンにあるバレーボール・コートで行われ、ジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC)バレーボール部は西ジャワ州のカラワン工業団地(KIIC)に入居するカワイ、トヨタ、イハラのチームと対戦した。
 バレーボール部男子はトヨタに23―25と接戦。渡辺一臣監督は「毎年戦っている相手だが、インドネシア側のレベルの高さを感じた。基本ができており、強い」と評した。
 バレーボールの試合は午前8時から同10時半の限られた時間で交流を深めるため、男女ともに3チーム総当たり戦を1セットずつ行った。
 試合後、バレーボール部女子の佐野純キャプテンは「来年も、インドネシアのフレッシュで若い対戦相手とバレーを楽しみたい」と話した。

◇投げ技を指導―柔道
 柔道部は、北ジャカルタ・クラパガディンの道場で、ジャカルタで柔道を習っている子ども約100人と合同練習した。柔道部でコーチを務める安齋俊哉さんを中心にメンバー20人が巴投げ、内股、体落としの三つの投げ技を指導し、交流を深めた。
 さらに、左右からの一本背負いを、懐に早く入ることを意識しながら繰り返し練習した。身振り手振りやインドネシア語を交えながら技の技術を伝授した。
 安齋さんは「インドネシアの子どもたちに日本の柔道を教えられることは幸せだ」と話した。
 実戦形式の「乱取り」では得意の投げ技を掛け合い、子どもたちは真剣な表情で取り組んだ。

◇追いつき分ける―サッカー
 サッカーの親善試合は7日、中央ジャカルタ・スナヤンの競技場で行われ、ジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC)サッカー部は西ジャワ州にあるカラワン工業団地(KIIC)管理会社の「KIICフットボールクラブ」に2―2で引き分けた。
 前半約3分、オフサイドトラップに失敗、DF裏に抜けた相手FWアリ・アワルディンさんに決められ、先制点を献上した。相手チームの警備員メンバーの豊富な運動量に苦しめられる場面が続いた。
 後半10分ごろ、MF加藤大世さんが返すも、同25分ごろ、相手FWアヴドゥル・ロジャさんの追加点を許した。同35分ごろ、FW小杉晃一郎さんが右サイドからのクロスを胸で受け、左足ボレーで同点に追いついた。
 鈴木隆宏主将は「これまで負けが続いていたが、今回レベルの差が縮まった。来年こそ勝ちたい」と話した。

◇掛け声響き白熱―テニス
 テニスの親善試合は7日、中央ジャカルタ・スナヤンのテニスコートで行われ、JJCテニス部は地元クラブチーム「オプティマ」「プルサダ」との三つ巴戦で交流を深めた。
 ダブルスの1セットマッチ(デュースなし)。練習頻度が高く、精神面の強いインドネシアチームと打球時のかけ声が響き合う白熱した試合を繰り広げた。
 月内に帰任する井本雅雄さんは、得意のネットプレーで試合の主導権を握り、最後の試合を勝利で終えた。井本さんは「相手のストロークが強いのでネットで決めようと思った」と話した。ペアの鈴木直人さんも「井本さんに最後に勝ちをプレゼントできた」と喜んだ。
 竹野昇平部長は「インドネシア人と交流する良い機会になった」と語った。

◇後半に連続攻撃も―ラグビー
 ラグビー部はバンテン州南タンゲランのチプタットにある国際スポーツクラブ(ISCI)でクラブチームのジャカルタバンテンズと対戦。前半に奪われた4トライが響き、22―12で敗れた。
 日本チームは前半、タッチキックやペナルティーなどのミスから失点を重ね、引き離されるが、後半は近場でポイントを作る戦術が機能。連続攻撃で攻める場面が増えると、敵陣中央やや左のスクラムからボールをつないで中央にトライ。終了間際にもゴール間際のスクラムから、スタンドオフの田坂敬介主将がそのまま持ち込み、ロックの原稔さんが押し込みトライを奪ったが、追撃も及ばなかった。
 両チームは週1回一緒に練習するなど、普段から交流があり、バンテンズも実力を伸ばしている。田坂主将は「切磋琢磨しながら互いの競技レベルを高めていきたい」と話した。

◇交流も真剣に―ソフトボール
 ソフトボール部はJJC全リーグから選手を選抜してチームを結成し、イの社会人チームと対戦した。
 JJCチームはアストラBチームの安芸清治選手や住友チームの難波江雪弘選手などエース投手を投入。打線もつながり、毎回のように得点を重ねて10―5で勝利した。
 イ・チームもセーフティーバントなどでチャンスを広げて得点し、6回には本塁打も飛び出したが、勝利に届かなかった。
 先発し、3回無失点だった安芸さんは、「(イの選手は、JJCのリーグでは使用していない)硬式球に対応したバットの振り方をしている」と相手チームの技術に驚いた様子だった。「交流試合といえど、真剣にやった。普段の生活では味わえない緊張感があり、楽しかった」と話し、玉の汗を拭った。

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