メラプティ
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コロナ禍の闇金ブーム
昨今、社会問題への対応の鈍さが批判されるジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領だが、深刻化する闇金問題に関して、ようやく先月半ばに取り締まり強化の指示を発表.....
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KPK骨抜きの政治
精度の高さが定評な民間世論調査機関インディカトルが、9月下旬に発表した調査結果が興味深い。世論が最も信頼する国の組織として、過去20年近く常に1位か2位に選ば.....
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「9・11」から20年
2001年の米同時多発テロを契機に、世界で「テロとの戦い」が始まり、今年で20年。その象徴とも言えるアフガニスタンでは、米軍が撤退し、急進派勢力のタリバンが再.....
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コロナ禍の国軍人事
国軍を総動員してのコロナ対策で、兵士も各地で多忙を極めるなか、政界では次の国軍司令官ポストをめぐる人事政治で話が湧いている。国軍人事は、昔から国の安定を左右す.....
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第2波を乗り越える政治力
新型コロナウイルスの感染「第2波」が猛威を奮っている。毎日2万~3万人という新規感染者数が発表され、現在感染者数は全国で36万人に膨れ上がった。病床使用率も9.....
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異常気象の政治天気図
5年に一度の大統領選挙。その周期に沿って「政治の季節」も到来する。その熱い季節は、いつも選挙の1年前ごろに訪れる。ところが2024年選挙を前に、今その季節に入.....
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潜水艦事故と国軍改革
先月下旬、海軍の潜水艦「ナンガラ402」がバリ島沖で沈没し、53人の兵士が全員帰らぬ人となった。この事故は、外国の捜索協力もあり、国際的な注目にもなっている。.....
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脱ジェンダー化するテロ
先月末の2つのテロ事件は、インドネシアにおけるテロ動向の変化を象徴したものだった。ひとことで言えば、女性の役割の変化である。 マカッサルの事件では圧力鍋爆.....
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〝ユドヨノ党〟の危機
電光石火のクーデターだった。ミャンマーの話ではない。ユドヨノ前大統領率いる民主主義者党の造反劇である。 3月5日の夜、造反組は臨時党大会を独断で開き、党最.....
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ミャンマーとインドネシア
2月1日のミャンマーにおけるクーデターに対し、インドネシア外務省は早々に懸念を表明した。民主主義と法の支配にのっとって、選挙対立を対話で解決するよう訴えた。東.....
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米国とインドネシアの政治病
先週、米連邦議会にトランプ支持者が乱入して暴動になった事件は、世界を驚かせた。選挙の敗北を認めない勢力が、暴力で民主政治を壊そうとする。米国の政治亀裂の深刻さ.....
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FPI捌きの政治
ついにリジック氏が勾留された。イスラム擁護戦線(FPI)のリーダーである彼は、土曜日に警察の事情聴取要請に応じて出頭したが、逃亡の恐れありと判断され、そのまま.....
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コロナ禍の選挙
いよいよ12月9日に予定されている全国一斉地方首長選挙まで、あと1カ月となった。今年は、270の地域で実施される。当初9月にやる予定だったが、12月に延期とな.....
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オムニバス法の立法過程
先週は政治が激しく揺れた。5日、突然の雇用創出オムニバス法案の可決。それを受けて大規模な抗議デモ。その一部の暴徒化で治安問題に発展。政府はアナーキーな暴力活動.....
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PSBBをめぐる政治
ジャカルタのアニス州知事は、先週水曜日(9日)の会見で、6月から続く大規模社会的制限(PSBB)の緩和を止めると発表した。つまり規制強化に踏み切る判断である。.....
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テフロン大統領
昔アメリカのレーガン大統領のことを、傷がつきにくい鍋に例えて「テフロン大統領」と呼んだ。なぜ無傷でいれるのか。政治学は「傷つき防止策」の典型として、「責任転嫁.....
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コロナと超自然
「8月に新型コロナの抗ウイルス製品を出荷します」。リンポ農業大臣の今月初めの発表だ。その抗ウイルス製品は、農業省で開発中のユーカリ成分で作られたネックレスだと.....
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コロナと過激主義
コロナ禍で約3カ月が経ったが、なかなか感染カーブはフラット化しない。一方で経済活動の停止にも限界がある。医療と経済のはざまで、多くの国民は不安な日常を送ってき.....
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データの政治
533人。先週土曜日、保健省は1日当り過去最多となる新型コロナウィルス感染者の新規認定件数を発表した。ジョコ・ウィドド大統領が「5月中に感染者増加のカーブをフ.....
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コロナ対策のリーダーシップ
先週金曜日からジャカルタ特別州で大規模社会的制限が始まった。この規制で、どこまでコロナ感染が抑えられるか。効果を祈るばかりである。 3月2日に初の国内感染.....
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洪水の季節の政治ゲーム
先月末、また大洪水がジャカルタを襲った。今年に入って6回目。記憶に新しい元旦の大洪水は、過去10年で最大級だ。この洪水で政治も動きつつある。ジャカルタ特別州知.....
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【メラプティ】オムニバス法のジレンマ
先月の20日と30日に多数の労働団体がデモを行った。政府が今年度中に制定をめざす、「雇用創出に関するオムニバス法」への強い反対表明である。 この法は大統領.....
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ナトゥナをめぐる政治 (本名純・立命館大学国際関係学部教授)
「見てください! 私は軍艦を引き連れてここに来ました! ナトゥナ海はわが国のものです! 主権の侵害は絶対許さない!」そう叫んだジョコ・ウィドド大統領に対し、集.....
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「緑狩り」の政治
「ラディカリズム(急進主義)は危険だ。国家原則のパンチャシラを脅かす。根絶すべきだ。」こういう声が政府の中で勢いを増している。なぜいまラディカリズムとの戦いを.....
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プラボウォを抱き込む選択
先月末に新内閣が発表された。最大のサプライズは、ジョコ・ウィドド大統領の政敵プラボウォの入閣だ。両者の狙いは何か。 「適材適所」という公式説明は極めて空虚.....
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学生デモと国会のはざまで
先月末、学生中心の大規模な抗議デモが全国で繰り広げられた。あきらかに民主主義を骨抜きにする法案を国会が通過させようとしたからだ。その象徴が汚職撲滅委員会(KP.....
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揺らぐパプア
昔からパプアでは騒乱が散発的に起きていた。しかし今回ほど大規模に発展したケースは、過去20年でも類がない。何を意味するか。問題の深刻度が増している、ということ.....
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2期目の船出を前に
ようやく選挙に最終決着がついた。集票はイカサマだと訴えていたプラボウォ陣営に対して、憲法裁判所は6月27日、敗訴の判決を下した。これでゲームオーバー。ジョコウ.....
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老兵は死なず…
まさにデジャブだ。先月21日と22日のジャカルタ暴動と、それをめぐる政治エリートの駆け引きは、1998年の暴動の記憶をよみがえらせる。 役者も同じだ。プラ.....
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真実とイカサマの選挙政治
今月22日に大統領選挙の公式結果が発表される。先月の投票日から約1カ月。この間プラボウォ陣営は「メディアの報道や世論調査機関の開票速報はインチキだ」「組織的で.....