世界最大級の一枚岩 アボリジニの文化も 豪ウルル・カタジュタ国立公園

 先住民アボリジニの聖地「ウルル」の荘厳な景観と、太古の時代から自然と共に生きてきたアボリジニの文化に触れようと、オーストラリア内陸部のウルル・カタジュタ国立公園を訪れた。
 ウルルは周囲9・4キロ、高さ348メートルの砂岩でできた一枚岩だ。エアーズロックと呼ぶ方がなじみがあるかもしれない。1873年に英国人探検家が「発見」し、当時の南オーストラリア植民地の首相ヘンリー・エアーズにちなんで名付けられたが、現在はアボリジニの呼び名ウルルが正式名称だ。土地は1985年に同地のアナング族に返還され、政府に貸し出されている。
 昨年8月に就航したジェットスターのブリスベンからの便を利用し、エアーズロック空港に到着。観光の拠点となるエアーズロック・リゾートに向かった。リゾート内にはウルルの自然や文化についてのセミナーや体験などのメニューが用意されている。
 アボリジニの文化の一つで点描のドットペインティングを体験した。もともとは地面や岩に描かれたが、今では芸術品として人気がある。アナング族のアーティストの手ほどきを受けて描いていくが、細かい作業でなかなかうまくいかない。
 アボリジニの文化について知るには国立公園内にあるウルル・カタジュタ・カルチャーセンターがお薦めだ。文字を持たないアボリジニが、絵や歌などによって継承してきた天地創造の物語や知恵などが日本語でも展示されている。
 翌日、日本人ガイドの案内でウルルとカタジュタを巡った。まずはサンライズツアー。暗闇から徐々に色を変える朝焼けのウルルは、天地創造の神話を見るようだ。
 ウルルの登山口には、幾つもの言語で登るのを控えるよう書かれた看板があり、ことし10月には登山は禁止になる。先住民アナング族の聖地への思いを尊重し、麓を歩くマラウオークとクニヤウオークに参加した。
 マラウオークは、ここで暮らした人々の台所だったとされる洞窟などを見ながら、緑が多いカンジュ渓谷までを往復する。クニヤウオークは神秘的な池「カピムティジュル(マギー・スプリングス)」を目指して歩く。カラフルな壁画や、自然が岩壁に創り出したハート型の造形に目を見張る。
 ウルルから西へ約30キロ。「カタジュタ(英語名オルガ岩群)」は、風化によってできた大小36の岩山から成る。たくさんの頭という意味で、やはり聖地だ。
 景勝地のワルパ(オルガ)渓谷を風を感じながら歩いた。紺ぺきの空と赤茶色の岩山の描くV字が水面に映し出されていた。快適に歩けるが、空気が乾燥しているので水分補給を忘れてはいけない。立ち入りや撮影が禁止の場所もあるので注意が必要だ。
 締めくくりはサンセットツアー。夕日に照らされ赤く染まったウルルとカタジュタのシルエットは見事だ。夕食は満天の星の下でバーベキュー。豪快なステーキを堪能し、カンガルーの肉にも挑戦した。脂が少なく、くせのない味だった。
 しっかり歩いたので、帰国前に世界的なリゾート、ゴールドコーストで一休み。ビーチを散策し、買い物や食事を楽しむことができるナイトマーケットのマイアミマーケッタで、普段着のオーストラリアを味わった。
 メモ ウルル、カタジュタの観光は大手旅行会社AATキングス社の日本語ツアーが便利。(記事・写真は時事)

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