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2005年6月9日 じゃかるた新聞掲載

バンダアチェ・悲劇を乗り越えて(下)

蘇った笑顔と活気 市場に鮮魚の山

バイトゥラフマン・モスクを見学に訪れた子供たち
バイトゥラフマン・モスクを見学に訪れた子供たち
復活した青空市場はカツオなどの鮮魚がいっぱい
復活した青空市場はカツオなどの鮮魚がいっぱい
 スマトラ島の最北端の都市バンダ・アチェから西へ約十七キロ。トルコ政府や国連機関の避難民キャンプをいくつか通り過ぎ、破壊された橋を渡ると、まぶしい白砂の浜と限りなくブルーの海が広がる。西海岸で最も美しいインド洋に面したロクンガ郡だ。津波が押し寄せる前までは、バンダ・アチェ市民が、週末に訪れる人気のビーチだった。
 海岸に沿って賑わっていた商店街や官庁、学校、セメント会社の寮、ホテル、住宅地などが跡形もなく破壊され、この郡だけで数万人が津波に呑み込まれた。
 地震と津波から五カ月が経ち、ロクンガ郡の外に避難していた住民たちが、何事もなかったような美しい海岸に姿を現すようになった。道路をふさいだままのタンカー、陸に打ち上げられた漁船、転覆した小舟など、津波のつめ痕は随所に残るが、砂浜でサッカーを楽しむ若者たちやドライブに来た家族連れもいた。国際援助機関の若いボランティアは、海岸でのんびりと甲羅干しをしていた。
 バンダ・アチェ市内の被災地域は、復興にはほど遠いが、市場や商店街が復活し、名物のコーヒー店やパダン料理店が客で満員となり、焼鳥屋の夜店にも人が集まるようになった。
 アチェ復興の青写真作りに手間取った政府のスローペースの動きをよそに、アチェ住民は復興に向けた日常生活を着々と取り戻しつつある。



(おわり)


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