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2004年5月15日 じゃかるた新聞掲載

モノレール建設にゴー ジャカルタ特別州
 運営権で調印、日立が車両納入 06年末、開業目指す

 ジャカルタ特別州政府は、国内外の企業で形成するコンソーシアムのジャカルタ・モノレール社にモノレールの建設・運営権を与えることで合意し、十四日、州庁舎で調印式を行った。モノレールは、ジャカルタ・モノレール社が三十年間(十年間の契約延長オプションあり)のビルド・オペレーション・トランスファー(BOT)方式で建設、車両は、日本の日立製作所が納入する。モノレールは、グリーンライン(環状線)と、東ジャカルタ・カンプン・ムラユと西ジャカルタ・ロキシーを結ぶブルーライン(東西線)の二路線で、開業は二〇〇六年十二月ごろの予定。マレーシア企業の投資が撤回され、実現が危ぶまれていたモノレール計画が、再び動き出すことになった。

 ジャカルタ・モノレール社の出資比率は、アディ・カルヤ社とグローバル・プロフェックス・シナジー社、ラディアント・ピラー・パシフィック社の三社で形成されたインドネシア側のITC社(インドネシア・トランジット・セントラル)が五五%で、オムニコ・コンソーシアムが四五%。テクノロジー・パートナーとして、シンガポールのMRT(マス・ラピッド・トランジット)を手掛けるシンガポールMRTエンジニアリングやシンガポール・テクノロジー・エレクトロニック、マレーシアやタイのMRT運営会社も参加する。
署名するスティヨソ知事(左から2人目)ら
署名するスティヨソ知事(左から2人目)ら
また、日本の日立製作所が電気式のモノレール車両を納入するほか、設置・運転面などの技術サポートをする。 
 工期は三十カ月で、グリーンラインは〇六年十二月ごろの開業予定。ブルーラインはグリーンラインの開業後六カ月以内の開業を目指す。総工費は六億三千万ドル。 
 調印式でスティヨソ知事は「州政府は二〇〇一年からモノレールの実現に向けてITCと共同で研究してきたが、早ければ〇六年にも開業することになった。モノレールは、今年初めに運営を開始したバスレーン、計画段階の地下鉄や水上交通と合わせ、首都圏の公共交通システムの一角を担うものだ」と歓迎した。
 ITCのCEO(最高経営責任者)、ルスラン・ディウィルジョ氏は「これは、東南アジア諸国連合(ASEAN)四カ国の官民セクターが共同で行う一大プロジェクトだ」と述べた。

■将来はスカルノハッタ空港まで

 ITCによると、グリーンラインは、カサブランカ・スナヤン・国会・カレットなど全十七駅で全長十四・八キロ。
 ブルーライン(東西線)は、カンプン・ムラユとロキシーを結ぶ全長十二・二キロで、全十三駅。将来的には東はブカシ市内、西はスカルノハッタ空港まで延長する構想だ。
 営業時間は午前六時から午後十時まで。 
 運賃は、距離によって異なり、三千五百─七千五百ルピア。年間運営費は二千七百万ドルと試算している。


2003年11月8日 じゃかるた新聞掲載

首都モノレール建設へ 来年1月着工、06年開業
 環状線と東西線で29駅

 今年八月末に、スティヨソ・ジャカルタ特別州知事がマレーシアの企業と四億ドル(約四百七十億円)の融資に関する覚書に調印したジャカルタのモノレール建設プロジェクトが本格的に動き出した。州政府は今月中旬までに最終決定を下し、順調にいけば二〇〇四年初めにも着工、〇六年中の開業を目指す。ブロックM−コタ間を結ぶバスレーンとMRT(大量高速輸送電車)計画も合わせ、東南アジア各国の首都と比べ、大きく遅れている首都の交通網整備を進めたいとしている。

市内を走るモノレールのイメージ図
市内を走るモノレールのイメージ図
 マレーシアでモノレールやバスなどの交通機関を計画、マネージメントしているMトランス・ホールディングス社と共同運営を行うインドネシア・トランジット・セントラル社(ITC)は、先月下旬、ジャカルタでのフィージビリティスタディー(事業化調査)を終了し、州政府に提出した。
 それによると、モノレールは、グリーンライン(仮称)とブルーライン(同)の二路線。まず、市内中心部を結ぶ環状線のグリーンライン(一四・八キロ)から着工し、続けて東ジャカルタのカンプン・ムラユと西ジャカルタのハルモニを結ぶ東西線のブルーライン(一二・二キロ)を着工する。二路線で計二十七キロ、二十六−二十九駅になる予定。運賃は距離によって変わり、五千−七千ルピア。

■40年のBOT方式

 地元企業三社のコンソーシアムであるITCは計画に絶対的な自信を持つ。同社のスクマワティ・シュクル技術部長は「われわれは四十年間のビルド・オペレート・トランスファー(BOT)方式を提案している。計算では十二年で採算が取れる」と話す。
 一方、州政府のイルザル・ジャマル助役(開発担当)は、じゃかるた新聞に対し「先月下旬にITC側から最終のフィージビリティースタディーの一部を受け取った。数日前にはITCと合同の評価チームを結成し、現在、内容を詰めているところだ。今月中旬までに結論を出し、来年初めには着工できると期待している」と述べた。
 同助役によると、事業費は、当初の計画より路線が六キロ延びたため、四億ドルから五億四千万ドルに引き上げられたという。

■地下鉄、バスレーンも

 また同助役は、首都ジャカルタの今後の交通システムについて、モノレールとバスレーン、地下鉄などを含むMRT(もしくはLRT=低床路面電車)の三つを中心に考えていると明らかにした。
モノレール両線の候補駅
モノレール両線の候補駅
 同助役は「現在準備しているブロックM−コタ間のバスレーンは、同区間を結ぶ予定のMRTが完成すれば、別のルートを走らせる予定だ」と述べた。
 また、市内中心部で行っている3イン1制度のほか、ナンバープレートの番号(偶数と奇数)で制限する方法や、シンガポールのような中心部に入る際に課金するシステムも導入を検討しているという。イルザル助役は「乗り入れ規制はもうタブーではない。市民一人一人が協力し、真剣に車を減らさなければ首都の交通機能はまひしてしまう」と述べた。 

■マレーシアに学ぶ

 スティヨソ知事は八月末、州交通局長や助役らを引き連れ、マレーシアの首都クアラルンプールを訪問、八月から運営を開始したばかりの同市のモノレール(八・六キロ)を視察した。その際、Mトランス社と融資に関する覚書を締結し、メガワティ大統領とともに同席したマハティール首相(当時)も支援を約束した。
 マレーシアは、九七年の経済危機の影響でモノレールの国産化を余儀なくされたが、八月三十一日の開通式で試乗したマハティール氏は「これは国家の偉業だ。このようなMRTシステムを作り運営できる(技術)エリート国の仲間入りをした」と自信を深め、海外への輸出に意欲を示した。
 ジャカルタ州政府は、マレーシア産のモノレールでコストを抑えるとともに、各駅に独占広告権を与えるユニークな運営なども参考にしたいとしている。




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