ジャワ島東部のスメル火山もインドネシアを代表する活火山の一つです。標高は海抜三千六百七十六メートルで富士山よりちょうど百メートル低いですが、ジャワ島の最高峰であり、しかも一九六七年から連続的な活動期に入っていて、連日噴煙を上げている世界的に見ても活発な活火山です。
標高の最高地点はマハメル(偉大な山)と呼ばれ、多くの人が登山します。八月十七日の独立記念日に登山する人が多いようです。火山局の廊下の壁にも二十人近い若い職員がマハメルに国旗を立てて撮った記念写真が張ってあります。
現在の噴火活動地点は、マハメルから南南東約七百メートルの地点にあるジョングリングスロコ火口です。
ここから通常十分から一時間ごとに三百─五百メートルの高さにカリフラワー状の小噴煙を上げています。スメル火山ではこの程度の活動が日常的であるため、この程度の活動はレベル1とされています。この場合は、マハメルまで登山は可能です。
しかし、そこから南斜面を下りて活動火口へ近づくことは非常に危険で常時禁止となっています。国際会議でインドネシアに来て登山し、この斜面を下って命を落とした外国の火山学者もいます。噴煙に噴石が混じるようになり噴煙高度の高い噴煙が頻発するようになると活動レベルは2に引き上げられ、マハメルへの登山も禁止されます。
スメル火山の火山災害は、火砕流とラハールが主なものです。火砕流は火口内に成長した溶岩ドームが内部のガス圧により爆発的に破壊された際に生じるものと、急斜面を流下する溶岩流の先端がちぎれその破砕面から生じるものの二種類があります。
スメル火山のラハールは、堆積した多量の火山噴出物が降雨により流されて発生します。活発な火山活動により多量の堆積物が斜面にある場合、火山活動そのものは静穏化していても大雨があればラハールは発生しますから注意が必要です。一九七八年、一九八一年にはラハールにより十四人、三百六十九人がそれぞれ亡くなっています。
最近のスメル火山は溶岩が火口縁近くまでせり上がって来ていて、小規模な火砕流が発生しています。活動レベルは2ですが3に近い2です。
さらに大規模の火砕流や雨季に入ってのラハールの発生も視野に入れて、火山局では先月末(十一月末)に関係の地方自治体などに注意を呼び掛けています。
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11月27日に発生したスメル火山の小規模火砕流
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