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過去300年間の犠牲者数
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インドネシアは火山大国です。国別の活火山の数を見ると、米国(百七十四)、ロシア(百五十六)、インドネシア(百二十九)、チリ(百九)、日本(百八)となり、世界第三位です。
そして、火山災害の観点から見ると、歴史上のワースト三のうち、上位一位(一八一五年、タンボラ火山)、二位(一八八三年、クラカタウ火山)は、いずれもインドネシアの火山なのです。インドネシアの火山は数の多さもさることながら、強暴さにおいては世界最強と言えます。
インドネシアの火山災害に関してはさらに驚くべき事実があります。
一九八五年に国連災害救済調整官事務所(UNDRO)のシムキン博士らがまとめた、一七〇〇年以降に千人以上の死者を出した火山災害に関する資料を用いて、国別の死者数を集計してみると表のようになります。
表から分るように、過去三百年間の主要火山災害による死者二十五万六千三百七十人のうち、十五万五千五百五十人がインドネシア人であり、全世界の火山災害による死者数の実に六〇%を占めています。
インドネシアの人口は約二億人で、世界の人口の約三・五%であることを考えると、この数字は衝撃的です。
インドネシアは世界で一番火山に苦しめられている国であり、火山災害を減らすことは、インドネシアの悲願とも言えるのではないでしょうか。
■西 潔氏
JICAシルバー・エキスパートとしてバンドンのインドネシア火山地質災害対策局(火山局)勤務。1962年、京都大学理学部地球物理学教室を卒業。同大防災研究所火山活動研究センター教官。理学博士。日本火山学会第一回論文賞を受賞。