国内の石油燃料不足が深刻化している。地方から始まった燃料不足はジャカルタにも波及、市内では四日、プレミウム・ガソリンなどが売り切れになるガソリンスタンドも現れた。産油国であるインドネシアの国民はこれまで、国際価格をはるかに下回る低価格の石油燃料を享受してきたが、近年、新規油田開発や製油所の不足などにより輸入量が増大。国際原油価格の高騰が、補助金で国内販売価格を固定している政府の財政を悪化させており、補助金の削減が急務となっている。そのため、政府は今年三月に値上げを実施したが、さらなる価格引き上げは社会情勢悪化も招きかねないだけに、苦しい舵取りを迫られている。
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朝から長い行列ができたテンデアンのガソリンスタンド
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国営アンタラ通信によると、ユドヨノ大統領は四日、訪問先の東ジャワ州バトゥ市で「補助金が膨大な金額になるため、(原油)価格が上がるたびに心配になる。国会と政府の間では、今年の補助金を七十八兆ルピアに定めたが、このままでは百三十兆ルピアにも達する勢いだ」と懸念を表明した。
石油・ガス公社プルタミナのアバディ・プルナマ広報局長は四日、「政府が定めた割り当てを超えているため、ジャカルタでの供給を調整している」と述べ、供給量を制限していることを明らかにした。同局長によると、今年一─五月、ジャカルタの供給量は、政府の割り当てを一〇・八%上回った。
■供給量を制限中
補助金供与の関係から、政府は今年、プルタミナの石油燃料供給量を五千九百六十九万キロリットルと定めている。これを超えた分については、プルタミナが国際価格との価格差を負担しなければならないため、やむを得ない措置だと説明している。
■給油に30分、ガソリンスタンドに車列
首都ジャカルタでは、四日朝から多くのガソリンスタンドで「マアフ・プレミウム・ハビス」(プレミウム・ガソリン売り切れ)の看板が掲げられ、ストックが残っている一部のガソリンスタンドで給油を待つ車の長い列ができた。
■市内3カ所を回るも
プレミウムの販売を続けた南ジャカルタ・テンデアンのガソリンスタンドは、殺到する車を制限するため、入り口を一つにして対処。しかし、通常一日当たり約百三十キロリットル供給されるプレミウムが十一キロリットルしか届かず、四つある給油ポンプのうち二つしか稼動させなかったため、朝のラッシュ時には行列が約百メートルに達した。
三十分以上待ち続けた会社員のアディさん(四〇)は「市内三カ所のスタンドを回ったが、いずれもプレミウムが売り切れでこのスタンドにたどり着いた。市民生活に影響を与える前に政府はきちんと説明すべきだった」と話す。
■スタンド探しに大騒ぎ
運転手の多くはプレミウムが残るスタンド探しを強いられたが、値段がプレミウムの倍近いプルタマックスを数リットル給油し、騒ぎが収まるまで様子を見る運転手もいた。
ガソリンスタンドのマネジャー、ラシンさんは「プルタミナから具体的な説明もないまま供給量を減らされた。午後に七十二キロリットルの供給を受けたが、今後の供給量は不透明なまま。客にもガソリンの節約を呼び掛けている」と語った。
■地方もガソリン不足
地方でもプレミウムが不足し、スタンドに行列ができる地域が拡大している。
先月末以降、南スラウェシ州などでガソリン不足が表面化していたが、四日、西ジャワ州北部、ジョクジャカルタ、スマラン、東ヌサトゥンガラ州クパン、南スマトラ州パレンバンでもプレミウムが売り切れるスタンドが相次いだ。
東ジャワ州スラバヤ、南スラウェシ州ゴワ県、マルク州ブル島、パレンバンなどでは、灯油も品薄になっており、灯油販売所に住民が殺到。
灯油の販売価格も高騰しており、住民の間では買いだめを進める動きが出ている。