バリ島クタで爆弾テロ レギャン通りの歓楽街
観光客182人死亡、280人負傷 日本人女性7人が重軽傷
バリ島クタのレギャン通りにある歓楽街の路上で、現地時間の十二日午後十一時十五分ごろ(ジャカルタ時間同十時十五分)、車に仕掛けてあったと見られる大型爆弾が、二度にわたって大音響とともに炸裂した。二軒のディスコや路上にいたオーストラリア人など欧米の観光客を中心に、少なくとも百八十二人が死亡、ディスコ内にいた日本人女性七人を含む二百八十人以上が重軽傷を負った。また、同時刻ごろ、バリ州州都デンパサールの官庁街にある米名誉領事館や豪総領事館から二百メートル離れた公園でも爆弾が破裂したほか、約四時間前、スラウェシ島の北スラウェシ州州都のマナドでも、フィリピン総領事館で爆発が起きた。インドネシア国家警察は、イスラム過激派の同時多発テロ事件とみて、捜査に乗り出した。
十三日午前、バリ入りしたダイ・バクティアル国家警察長官は「爆発力が、かなり強い爆弾によるテロだ。わが国で、過去最悪のテロ事件だと思う」と語った。
現場はクタのレギャン通りにあるディスコ「サリ・クラブ」と「パディーズ」の付近。路上に止めてあった大衆車「キジャン」に仕掛けられていたと見られる爆弾が爆発、車の近くの路上に幅四メートル、深さ一・五メートルの大きな穴が空き、爆発力のすごさを物語っていた。
爆発と同時に付近の商店から火の手が上がり、密集するディスコやバー、お土産店など十数軒が全焼した。
強烈な爆風が、幅十数メートルの狭いレギャン通りに密集する建物の間を突き抜け、屋根や壁を吹き飛ばし、付近一帯の建物のガラスを粉々に破壊した。吹き飛んだ車の破片やガラスが、散歩中の観光客を猛烈な勢いで襲い、多数の死傷者を出した。ディスコや土産店の建物も、跡形もなく破壊された。爆発音は数キロ離れた地域でも聞こえ、クタ一帯は停電に見舞われた。
土曜日の夜とあって、レギャン通りは、欧米の観光客の若者で賑わっていた。満員のディスコで踊っていた多数の欧米人が、至近距離の爆風を浴びた。
もうもうと立ち上る炎をくぐり、数十台のトラックに山積みされた黒こげの死体が、デンパサールの病院に運び込まれ、バリ州警察が検視し、インドネシアのほか、豪州、シンガポール、英国、フランス、ドイツ、オランダ、エクアドル人など外国人の死者が次々と確認された。日本人の死者は十三日夜の時点で、確認されていない。
スラバヤ総領事館の管轄下にあるデンパサール出張駐在官事務所やバリの旅行会社によると、十三日夜までに確認された日本人の負傷者は七人。このうち神奈川県の斉藤綾乃さん(三〇)と妹のカホ・ブラウンさん(二八)の二人は、デンパサールの病院に収容されたが、二人とも手足や顔に重度のやけどを負い重態。残る五人は軽傷で、ホテルで休養している。
バリ警察が確認した遺体は百八十二体。どの遺体も損傷が激しく、十三日夜までに身元が判明したのは約三十体。百五十体以上の身元不明者の中に日本人の死者がいる可能性もあり、デンパサール駐在官事務所は警察当局と協力し、確認を急いでいる。
ページのトップに戻る多国籍の歓楽街を標的 アルカイダ関与に注目
世界の若者の楽園、バリ島が十二日、テロリストに襲われた。米ニューヨークの世界貿易センタービル攻撃以来、最大規模のテロは、ディスコやバーがひしめくクタ・ビーチの歓楽街を標的にし「バリ島は安全」という神話をうち砕いた。
メガワティ大統領と、インドネシアのイスラム、カトリック、仏教、ヒンズーの宗教組織は、それぞれテロ非難声明を出したが、米国、シンガポール、豪州など、インドネシア政府のテロ対策が甘いと批判していた国々は、「それ見たことか」との空気が強い。
大統領は十三日、「犯人逮捕」を宣言したが、果たしてアルカイダにつながるイスラム急進派の犯行と解明できるか。国際社会はこの一点に注目している。
米国や豪州は、アルカイダのアジア組織と見なすジェマ・イスラミア(JI)が、インドネシアのテロ組織と組んで仕掛けた事件との見方を強めている。
最近、クウェートの米兵死傷事件やイエメン南部で発生したフランス船籍の石油タンカー爆発など、欧米人を標的としたテロが続発。豪州や米国は、その延長線上にあるテロ事件とにらんでいる。
ダウナー豪外相は「ジェマ・イスラミアなどの組織が背後にいる」と示唆し、捜査官のバリ派遣を打診。米国務省高官も「バリ島の事件はテロリストの犯行で、米国を狙ったようだ」(ニューヨークタイムズ)と語り、米連邦捜査局(FBI)のチームがバリ島入りしたことを認めた。
米中央情報局(CIA)は、ジェマ・イスラミアは中部ジャワ州ソロのイスラム指導者アブ・バカル・バアシル氏がその黒幕とみる。今年六月、ボゴール近郊で逮捕したアルカイダ幹部が、バアシル氏の支援を受け、アジア各地の米大使館爆破やメガワティ大統領の暗殺を計画していたと米タイム誌が報じた。
また、九月十一日の米攻撃テロ一周年を前に「新たなテロ攻撃の恐れがある」として米国大使館が閉鎖。同二十三日には、メンテンの米国大使館職員宿舎前で手りゅう弾が爆発した。
バリ島テロ事件を契機に米国や豪州がイスラム急進派を摘発するよう外交圧力をかけてくるのは確実。そうなれば、国内のイスラム教徒の反発は避けられず、米国のイラク攻撃への対応と合わせ、メガワティ政権は極めて困難な事態に直面することになる。
ページのトップに戻る焼け落ちたディスコ 無惨な残骸むなしく
レギャン通り
世界の若者たちが集まるクタビーチのレギャン通りは、爆風で破壊された建物の破片と、鼻を突く悪臭で埋まっていた。十三日夕、爆発現場を訪れると、商店街はシャッターを降ろし、薄暗くなり始めた通りは人通りもなく、閑散としていた。
標的となったディスコ「サリ・クラブ」は、跡形もなく崩れ落ち、隣の商店の建物の鉄筋の残骸が、むき出しになっている。
南のポピーズ2通りの角にあるブティックは、建物の形はとどめているものの看板や窓ガラスが粉々に破壊されていた。
「サリ・クラブ」の向かい側のディスコ「パディーズ」も全焼。駐車場や警備員の詰め所、その奥にあるみやげ物屋など、周辺の建物は屋根が崩れ落ち、爆風のすさまじさを物語る。
「窓ガラスが突然、たたかれたかのように震え、強い振動を感じた。あわてて階下に下りると、従業員が『火事だ』と叫んでいた。空を見上げると、もうもうと煙が立ち込めていた」
現場から約一キロのホテル「コートヤード」の部屋で休んでいた長谷川政子さん(三七)=北海道出身=は、事件当時の様子をこう語る。
爆発直後から、商店街のインドネシア人が現場に駆けつけ、犠牲者の救助活動に当たった。会社員、ハディーさん(二三)は「火の勢いが収まらず、建物の中から悲鳴が聞こえた。しばらくして消防車や救急車が到着。消防士と一緒に、担架を担ぐのに夢中だった」と話す。
焼けただれた死体、体の一部を吹き飛ばされた遺体。「運び出す作業を半日以上も続けた。無我夢中だったので恐怖心はなかった」とハディーさん。
デンパサール最大のサンラ病院には、約三百人の負傷者が収容された。廊下のあちこちに、負傷者のリストが貼られた。
緊迫した表情の人々が病棟を行き来し、安否がわからない家族や友人を探す人々で大混雑となった。その間も、救急車がひっきりなしに到着し、順番待ちの患者の列が続いた。
爆発の衝撃は、約四キロ離れたングラライ空港でも感じられ、空港職員、イ・バル・マヤン・ワトラさん(四五)は「ガラスが、ガタガタと揺れるのがはっきり分かった。地震かと思った」という。
旅行代理店H・I・Sバリ支店は十三日午後、空港に到着した日本人の旅行者に、事件の発生を知らせ、注意を呼び掛けた。旅行者は真剣な顔つきで説明に聞き入っていた。
休暇でバリ旅行に来た東京の女性(二五)は「バリはこれで五回目。テロがあるとは夢にも思わなかった。本当にテロだとすると、不安だ。出発直前に事件を知ったが、キャンセルは考えなかった。これからもバリに来るのをやめようとは思わない」と語る。
テロ報道が世界に広がる最中、バリ島を訪れたが、バリ島への憧れに、少しも変化がないと強気だった。
■炎に包まれる商店街
バリのみやげ物店勤務のAさん(三七)は「爆発現場から百五十メートルのコスにいたが、爆発の瞬間、爆風で部屋の壁が『ドーン』とたたかれたような音がして、天井からほこりがボロボロと落ちてきた。『何事が起きたか』と思い外に出ると、『サリ・クラブ』と『パディーズ』の二軒が完全に炎に包まれており、店内がまったく見えないほど激しい燃え方だった。初めはプロパンガスが爆発したのかと思った。他に数件から火の手が上がっており、辺り一面火の海だった。周囲のビルやサーフショップなどのガラスも粉々に吹き飛んだ。けが人を車で運んだが、最寄りの救急病院は満員で、医者の手が回らない状態だった」と話した。
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サリ・クラブ前の事件現場。爆発で大きな穴が開いた
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現場から30メートル離れた路上でめちゃくちゃになった車
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爆弾事件を知らせる「重要なお知らせ」に見入る、ングラライ空港に到着した直後のツアー客
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ページのトップに戻るテロ行為を非難 「犯人捜査に全力尽くす」 大統領
メガワティ大統領は十三日午後、大統領公邸で臨時閣議を招集したあと記者会見し、「死者の数は百八十二人に達した。死傷者の大半は外国人だ」と発表、犠牲者に対し哀悼の意を表明した。
この後、大統領は、スシロ・バンバン・ユドヨノ政治・治安担当調整相、ユスフ・カラ公共福祉担当調整相、ドロジャトゥン・クンチョロジャクティ経済担当調整相、ハッサン・ウィラユダ外相、エンドリアルトノ国軍司令官の政府首脳とともに、現地を視察した。
メガワティ大統領は「インドネシア政府はテロ行為を厳しく非難する。治安当局に、全力を挙げてテロリストを捜査するよう命じた。テロを撲滅するため国際社会との協力を強化する」と語り、インドネシア国民に対し「冷静に対処し、新たなテロの可能性に対し、十分警戒するように」と呼びかけた。
ページのトップに戻るエネルギー関連 施設の警備強化
スシロ・バンバン・ユドヨノ政治・治安担当調整相は十三日、「発電所など、国内のエネルギー関連施設へのテロ攻撃の可能性があるとの情報を入手した」と語り、アチェ特別州の米石油大手エクソン・モービルの石油精製基地や、パプア州の米系鉱山会社のフリーポート社関連施設などで、警戒を強めていると明らかにした
政府首脳は同日、現場視察のためバリ入りしている。
ページのトップに戻る「イスラムは結束を」 ムハマディア議長
国内第二のイスラム団体「ムハマディア」のシャフィイ・マアリフ議長は十三日、じゃかるた新聞の電話取材に答え、「現段階で、犯人や犯行の動機を確定するのは難しい。確かなのは、バリを中心にインドネシアを混乱に陥れようとする勢力の仕業だ」と述べた。
国際テロ組織のアルカイダが事件に関与している可能性について、「事件がアルカイダによるものだとは思わない。これまでにアルカイダが国内で活動しているとする十分な証拠はないからだ」と否定。
事件がインドネシアのイスラム組織に与える影響については「イスラムは単一的ではないが、国内のイスラム組織は結束力が弱い。今後も結束力を強化すべく努力していく必要がある」と述べた。
また「バリで爆弾事件が起こったことで、観光客は激減し、外貨収入も大きく落ち込むだろう。インドネシアの経済危機が深刻化する可能性が大きい」と述べた。
ページのトップに戻る「自作自演の可能性も」 バアシル氏が米国批判
オンラインニュースのドゥティックコムによると、米国やシンガポールがアルカイダとの関連を指摘する東南アジアの地下組織「ジェマ・イスラミア」の黒幕とされるアブ・バカル・バアシル氏(ムジャヒディン評議会議長)は十三日午後、中部ジャワ州ソロで記者会見を開き、「米国はこれまで、インドネシアはテロの標的となっていることを印象付けようとしてきた。それを証明するために実行した可能性もある」と述べ、インドネシア国内で活動するとされている国際テロ組織の取り締まりを強化させるための、米国の自作自演の疑いもあるとの見方を示した。
バアシル氏は「事件は国内の人間だけで起こしたとは思えない。これだけの爆発物ということは、外国人の仕業。アメリカの可能性が大きい。しかし、私を含めたイスラム教徒が実行したと方向付けられる可能性も否定できない」との見解を示した。
また、「インドネシアにテロリストがいると発言したスシロ・バンバン・ユドヨノ政治・治安担当調整相とダイ・バクティアル国家警察長官は、米国の戦略のわなにはまらないよう願っている」と述べ、国際テロ組織が国内で活動しているとの報道を強く否定した。
ページのトップに戻る米国大使が声明
ラルフ・ボイス駐インドネシア米国大使は「米政府は卑劣なテロ行為を非難する。いかなる理由や動機があれ、無実の人々の命を奪うことを正当化できない」との声明を発表。米政府が犯人追跡に協力する意向を示した。
ページのトップに戻るマナドでも爆発 死傷者なし、市内は平穏
十二日午後七時ごろ、北スラウェシ州州都マナド市内にあるフィリピン総領事館前で爆弾が爆発、高さ約三メートルの鉄製の表門、警備員詰め所と壁の一部のほか、応接室の窓ガラスが破壊された。十二日は休館日だったこともあり、死傷者はなかった。総領事館は、十四日から通常どおりの業務を行うとしている。
警察は、現場検証を行った結果、表門付近からプラスチックや電気コードの破片を押収した。
事件発生当時に勤務していた警備員が、同日午後六時四十五分に現場付近の見回りを行った際、不審物はなかったと証言したことから、午後六時四十五分から同七時までの十五分間に爆弾が仕掛けられたものとみられる。
市内は十三日、大きな混乱もなく、平静を保っているが、ウェンピ・フレデリック・マナド市長、北スラウェシ州警察のダマニック本部長は、事件に惑わされず、平静を保つよう市民に要請。イスラム教とキリスト教の地元指導者も会合を開き、事件に対し冷静に対処するよう市民に呼びかけていくことで合意した。
マナドは、イスラム過激派「アブ・サヤフ」の活動拠点であるフィリピンのミンダナオ島南部から数百キロの距離。ミンダナオのダバオやマニラとの空路もあり、フィリピン人の漁民やビジネスマンがひんぱんに行き来している。また、キリスト教徒とイスラム勢力の対立が続く北マルク州からも避難民が流入、約三万人がマナドに滞在している。
ページのトップに戻るボランティアが活動 犠牲者や家族を支援
病院、ホテルは無料
バリ州政府は、バリの市民の応援を得て、爆弾テロ被害者の救援活動に当たっている。
バリ観光局によると、バリのどの病院も、無料で負傷者を治療し、市民に献血や食料の提供など支援物資の提供を呼びかけている。
各ホテルは、現地入りする被害者の家族のために、宿泊施設を無料で提供し、病院に毛布やシーツなどを届けているという。
インドネシア・ガイド協会のバリ支部は、病院や空港に通訳を派遣、外国人への情報提供を行っている。
同観光局のデビー・キャンベルさんは「市民や駐在する外国人のボランティアが、通訳をしたり、被害者の身元確認の支援にあたっている。観光でバリを訪れていた外国人の医師や、各国の領事館の医師が病院に駆けつけ、治療を手伝っている」と語り、多数の犠牲者を出したテロ事件に、さまざまの立場の人々が、救援のボランティア活動に参加していることを明らかにした。
ページのトップに戻る「不況を回避したい」 観光業の関係者が集う
バリの球友会「Jz」
クタビーチの爆弾テロから一夜明けた十三日、バリ島で旅行業、飲食店、ホテルなどを経営する邦人らで構成する球友会「Jz」が、ジンバランのカフェに集まり、会員同士の無事を確認すると同時に、今後、邦人間で情報を交換し、安全情報やビジネスへの影響などについても意見交換を深めることで一致した。
球友会は、野球が好きな人たちの集まりで、テロ事件の影響で、この日は、いつもより少ない十一人が集まった。
会員たちの心配は「テロ事件として世界に報道され、九・一一事件の二の舞のように伝えられると、バリ観光は決定的な打撃を受ける。あらゆる業種にマイナスの影響が出てくるではないか」ということだ。
「観光客が激減すれば、不況が長期化し、ホテルや飲食店が、人員削減するかもしれない」「営業規模を縮小したり、閉鎖する店が増えるだろう」「店をたたんで日本に帰りたい」といった悲観的な見方も出た。
昨年九月の米攻撃テロ事件は、米国経済に打撃を与えたが、バリ島の観光客は半年後には回復に向かい、特に日本人の観光客が急激に増え、バリ島の経済がバラ色に見え始めた矢先だった。それだけに、邦人ビジネスマンのショックは大きい。
世話役を務める、サービス業クスマ・デウィ社代表の上野仁志さん(三七)は「バリ島は世界でも希な、安全な観光地だった。メディアがバリ島のテロを喧伝すると、バリ島の経済回復が遅れる心配がある。私たちも、バリ島の安全と名誉挽回のために、なんとか努力して行く必要がある」と語った。
ページのトップに戻る米系施設に爆破予告 南ジャカルタ
十三日午前十一時四十五分ごろ、南ジャカルタ・プラパンチャの「アメリカン・クラブ」に、女性の声で爆破予告の電話があった。警察の爆弾処理班が捜索したが、爆発物は見つからなかった。同クラブには、在留米人向けのスポーツや娯楽施設がある。
ページのトップに戻る地方都市で警備強化 爆弾テロ受け
バリ島で発生した爆弾事件を受け十三日、東ジャワ州スラバヤ、西ジャワ州バンドンといった地方主要都市で、外国領事館やショッピング街がある都市中心部の警備を強化する動きが高まっている。
東ジャワ州警察は、在スラバヤ米国総領事館のほか、市内中心部のショッピング街、娯楽施設、バスターミナルなど、市民が多く集まる場所の警備強化を発表した。
また、バンドン市警も国営通信会社テレコムや鉄道の駅といった市内十七カ所の警備を強化。西ジャワ州インドラマユにある国営プルタミナ社の石油採掘施設でも、警備の警官を増員した。
ページのトップに戻る邦人に注意呼びかけ 日本外務省
日本の外務省は、これまでマルク州、アチェ特別州などの紛争地域には「渡航延期のお勧め」を、ジャカルタ、バリ島など邦人が多数住む地区には「十分注意してください」との渡航情報を出してきたが、バリ島のテロ事件に関連して十三日午後、「今後も事件再発の可能性が排除できない。インドネシアに旅行、滞在する邦人は、当分の間、ショッピング・モール、デパート、レストラン、ディスコ、カフェ、宗教施設など、多くの人が集まる場所には、出来る限り近づかないようにするとともに、外出の際は、最大限の注意をするように」との警戒を呼びかけた。
また、在デンパサール出張駐在官事務所(電話0361・227・628)では、邦人の安否など、事件に関する問い合わせに応じている。
ページのトップに戻る米大統領、テロ非難
ブッシュ米大統領は十三日、インドネシア・バリ島の爆発事件を「テロリストの卑劣な行為」と非難、米政府は事実上、テロ事件と断定した。また、欧州連合(EU)も十三日、声明を発表、「野蛮で凶悪なテロ行為」と強く非難した。
ページのトップに戻る半旗掲揚を呼び掛け
バリ州のデワ・ブラタ知事は十三日、州政府機関や市民に、テロ事件の犠牲者に深い哀悼の意を表するため、十五日まで三日間の間、半旗を掲げるよう呼びかけた。
ページのトップに戻るメガワティ大統領と電話会談 テロとの戦い確認
警察のバリ派遣を打診 ハワード豪首相
爆弾事件で多数の犠牲者を出した豪州のハワード首相は十三日、「憤りと悲しみと恐怖心に見舞われている。多くの民間人を殺害したテロリストに、いかなる言い訳も認めることはできない」と語り、テロに対して断固とした戦いを続ける姿勢を強調した。同国政府は十四日、国家治安委員会を招集し、テロ対策などについて協議する。
同首相は同日、メガワティ大統領と電話会談を行い、両国で一致してテロ問題に取り組む姿勢を確認した。また大統領に対し、豪州警察のバリ派遣を打診した。
バリ島は早くから、豪州の若者に人気の観光地で、日本人に次いで訪れる人が多い。爆発事件が発生したレギャン通りのディスコ「サリ・クラブ」には毎晩多くの豪州人が集まり、少なくとも八人が事件に巻き込まれて死亡した。バリ州警によると、豪州出身の死傷者が最も多い見込み。
豪州政府は同日、C130輸送機で医療チームを派遣、カンタス航空を増便し、バリ滞在中の豪州人旅行者に早期帰国を呼びかけている。
豪州紙「ザ・オーストラリアン」は、「事件は明らかに豪州人や西欧人の攻撃を狙ったもので、国際テロ組織アルカイダやジェマ・イスラミアが東南アジア地域で活動していることの証明。政府は東南アジア諸国と連携し、テロ組織の撲滅を推進すべき」との専門家の意見を掲載している。
ページのトップに戻るフェリーは通常運航
バリ島とジャワ、ロンボク島を結ぶフェリーは、ほぼ通常どおりの運航を続けているものの、フェリーが発着するバリ島西部のギリマヌック、南部のタンジュン・ブノア、東部のパダン・ベイの主要港では、機動隊が配置され、厳重な警備体制が敷かれている。
各主要港に配置された機動隊は、車両や乗客の手荷物を一人ずつ点検。私服警官数十人がフェリーに乗り込み、船内の動きを監視している。
また、バリ島へのフェリーが発着する東ジャワ州のクタパン港、ロンボク島のレンバル港でも地元警察による厳しい手荷物検査が行われている。
ページのトップに戻る株式、ルピアにも打撃 爆弾事件で専門家
バリ島クタでの爆弾テロ事件の影響で、インドネシア株式市場や通貨ルピアへの影響が心配されている。経済アナリストは、世界のトップ六のインドネシア株式市場、トップ三に入る通貨ルピアを支えていた外国人投資家が逃げるのでは、と懸念している。
インドネシア株式は今年、平均株価指数が十一パーセント上昇。しかし、専門家は今回のテロ事件で、その分が一気に急落する恐れがあると指摘する。国営ダナレクサ証券のアナリスト、エルワン・トゥグ氏は「十四日だけで一〇パーセントほど下がることも大いに考えられる。近いうちに(現在の三七六ポイントから)三〇〇ポイントまで急落する可能性も大きい」との見方を示した。
現在、一ドル=九〇〇七ルピア(十一日終値)のルピアは、今年一五パーセントの上昇率を記録した世界最強の通貨の一つ。シンガポールに本社があるMMSインターナショナルのアナリスト、スレス・クマル氏は「テロ事件は、為替にとってもマイナス材料であることは間違いない」と語った。
ページのトップに戻る橋で爆弾3発破裂 南東スラウェシ州バウバウ
オンラインのテンポ・インタラクティフが伝えたところによると、十三日午後十時半ごろ、南東スラウェシ州バウバウにかかる橋で、爆弾三発が爆発した。爆発で橋に大きな穴が開いたが、死傷者は出ていない。
警察が現場検証を行った結果、橋の支柱にくくりつけられた幅十五センチ、長さ二十センチの鉄パイプ爆弾一個を発見、押収した。
現場付近は、警官による厳重な警戒体制が敷かれたほか、地元住民らの自警団が武器を携帯して警備している。
ページのトップに戻る列車が脱線、7人負傷 中部ジャワ州トゥガル
十三日午後零時四十五分ごろ、中部ジャワ州トゥガルのロサリ駅付近で、ジャカルタ発スマラン行きの普通列車カマンダヌ号(七両編成)の後部二両が脱線、乗客七人が負傷した。整備不足が、原因とみられる。
ページのトップに戻るルピアは固定相場? 竹中発言で円は弱気
内野俊彦の為替・経済ウィークリー
ルピア相場は大膠着。一ドル=九〇〇〇ルピアに収れんしたという表現がピッタリかも知れない。過去一カ月にわたる「なぎ」相場は、九七年夏の通貨危機以来全く見られなかった現象だ。固定相場時代でも上下八%の相場変動域が設けられていた訳だから、固定相場以上?の安定とも言える。
株安の連鎖でジャカルタ株価指数も昨年末からの値上がり分を全て吐き出してしまったが、ルピア相場の方は、株安に引きずられて下げ足を早めるアジア諸国通貨とは一線を画している。
先週、日経平均九〇〇〇円割れをお伝えしたのも束の間、今週は一気に八一〇〇円台まで大暴落。ニューヨーク・ダウに連れ安という面もあるが、竹中経財・金融相の「大き過ぎて潰せないという方針は採らない」との企業整理発言が、不良債権処理加速に伴うデフレ恐怖を煽り、売りを助長している。
円相場も竹中発言にビクビクしながら円安に振れやすい展開。日銀の銀行保有株買い取り策を皮切りに急転直下で進行するかと見えた政府の総合デフレ対策も、不良債権処理の鎮痛剤になるべき具体策が定まらぬまま、足並みの乱れが市場心理を更に悪化させている。
円相場はムード的にはどう見ても円安。しかし、対岸のアメリカこそは世界同時株安の震源地であり、結局、円とドルは綱引き状態か。
本邦金融機関の整理・淘汰が現実となれば、アメリカから日本への大規模な資金還流も起こり得るし、インフレ調整後の日米金利比較では既にアメリカの方が低いこと等を考えれば、一二五円−一二六円が円安の下限と考えるべきだろう。
利ざとい日本の個人投資家は、先月下旬からドル外貨預金の解約・利喰いモードである。
(東京三菱銀行ジャカルタ支店 トレジャリー課長)
ページのトップに戻る空手で3個目の金 釜山アジア大会でインドネシア
メダル数は過去最低の見通し
釜山アジア大会第十四日目の十二日、当地郊外の梁山大体育館で空手の男子組み手が行われ、六十五キロ級でムハンマド・ハサン・バスリ選手が、イランのメフディ・アモザチ選手に三対一で競り勝ち、インドネシアに今大会三個目の金メダルをもたらした。また、五十五キロ級でもバンバン・マウリディン選手が銅メダルを獲得した。
この結果、インドネシアは、十四日までに金三、銀七、銅九を獲得し、国別のメダル数で十七位。
しかし、今大会のメダル数が過去最低の見通しとなっているほか、タイやマレーシア、シンガポールといった他の東南アジア諸国に大きく遅れを取っているため、インドネシア・オリンピック委員会(KONI)に成績不振の責任を求める声が強まっている。
ページのトップに戻る「早く、早く」 JJS幼稚部が運動会
ビンタロジャヤのジャカルタ日本人学校(JJS)で十二日、JJS幼稚部(園児百九十九人)の運動会が開かれた。日本はスポーツの秋だが、ジャカルタはこの日、強い日差しが照りつける快晴。子供たちが炎天下でも負けずに競技する姿に、保護者は熱い声援を送っていた。
運動会は入場行進から始まり、選手宣誓。かけっこやリレーなどの競技で、六つの色別チームごとに得点を競う。軽食の後には応援合戦も行う、本格的な大会だ。
とは言っても、開会式中に「あ、お父さん」と大声を上げたり、半円状に膨らませた布の中に一人だけ入り損ねて泣き出す子供がいたり、子供らしい、いろいろなハプニングが笑いを誘った。
昨年の「宇宙」に代わって、今年のテーマは「海」。亀やカニなどの乗り物にまたがったかけっこ「親子ダイビング」、白対赤の玉入れ「イカ・タコ合戦」など、海にちなんだゲームが目白押し。
子供たちは、親子でする競技が楽しそう。子供以上に真剣になる親もいて、息の合ったところを見せた。
子供が並べた紙に親が足を置いて前に進むゲーム「水中散歩」では、子供が親の歩幅の見当がつかず、すぐ近くに置いて「もっと先、もっと先」と言われたり、逆にかなり遠い場所に置いたため、お父さんが思いきりジャンプをする場面もあった。
今年は初めて、JJS近郊のダリア、アンニサ両幼稚園の園児約百二十人が参加、玉入れを行った。
競技の結果は、黄緑チームが優勝。緑チームが応援大賞に輝いた。青鹿輝雄校長、中島栄総領事からそれぞれ優勝、応援大賞カップが授与された。それ以外の全チームの代表にもカップが授与され、全員がうれしそうに受け取り、誇らしげにチームの仲間に掲げて見せていた。
競技を終えた子供たちにお母さんたちは「よかったよ。頑張ったね」と声をかけ、ねぎらった。お母さんの一人は「面白かった。子供たちが伸び伸びしていた。インターナショナル・スクールではこういった大きなスポーツ大会はなく、日本人学校で良かったなと思う」と語っていた。
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お母さんと「親子ダイビング」の競技をする子供
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ページのトップに戻るエルニーニョ現象で降雨量半減 来年3月まで長期予報
自然災害対策チーム
科学技術評価応用庁(BPPT)の自然災害対策チームは十日、今月から来年一月までの降雨量が、エルニーニョ現象の影響で例年の五〇%以下になるとの長期天気予報を発表した。
同チームによると、今年のエルニーニョ現象は、小・中規模だが、インドネシア海域の海水温が例年に比べ、〇・五度上昇。
このため、同海域の水の循環が異常をきたし、西スマトラ、ジャワ、カリマンタン島のほぼ全域、東ヌサトゥンガラ、マルク、パプア州で、来年一月までは平年の五〇%、同六月までは六〇%以下の降雨量になると予測している。
一方で、海水温が下がり、降雨量の増加に影響を与えるラ・ニーニャ現象は二〇〇四年に発生するとみている。
同チームの一人、バンドン工科大のザドラク・デュペ気象研究所長は「状況が酷似している一九九一年のエルニーニョ現象を参考に予報した。降雨量の減少は、カリマンタン島の煙害や水不足の被害が増大する恐れがあり、注意が必要だ」と語った。
ページのトップに戻る大麻30キロ所持 学生2人を逮捕 ジョクジャカルタ
ジョクジャカルタ州警はこのほど、同州クロンプゴロ県の学生寮で、大麻三十キログラムを所持していたとして、私立大学生ファウジ容疑者(二六)と同ソフィアン容疑者(三二)を逮捕した。二人が巨大麻薬シンジケートにかかわっている疑いもあるとして、捜査している。
州警は今年八月、ソフィアン容疑者が大量の大麻をオートバイの座席下に隠し持っていたのを発見、大麻の入手経路を探るために同容疑者の張り込み捜査を続けていた。
同容疑者が九日午後八時ごろ、ファウジ容疑者の学生寮を訪ねたのを見計らい、二人を同時に逮捕したという。
ページのトップに戻るフラッシュ・ニュース
■豪州プロスポーツ選手も犠牲か
バリ州クタで発生した爆弾事件を受け13日、当地にオフを利用して休養していた多数の豪州スポーツ選手が行方不明になっている。プロサッカーチーム「パース・キンスリー」は選手7人、ニューサウスウェールズ州のラグビークラブも選手3人が行方不明。また、香港やシンガポールのラグビーチームに所属する豪州人選手十数人も事故当時、現場のディスコにおり、生存が絶望視されている。(ドゥティックコム)
■自宅の庭でラフレシア発見
南スマトラ州パレンバン県スカジャにあるカヨンさん(32)宅の庭で、世界最大の花として知られる直径約60センチの「ラフレシア」が開花し、連日、数百人の見物客でにぎわっている。「今月8日にラフレシアを発見した。ものすごい腐臭が庭から漂ってきたため、当初はねずみの死体かと思ったが、ラフレシアがあったのでびっくりした」とはカヨンさんの弁。(ドゥティックコム)
■雷に対する危機感を
西ジャワ州ボゴール県で13日夕、雷と強風を伴う大粒のひょうが降り、雷に当たった警備員1人が死亡した。気象・地理物理庁は、先週から雷を伴う断続的な大雨が降り続いているにも関わらず、空き地でサッカーをしたり、ひょうを拾って遊ぶ住民がが多いとして、同県の住民に雷に対する危機感を持つよう呼びかけている。(アンタラ)