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2001年3月10日のトップニュース

1ドル1万ルピア割る

長引く政治不安背景に

対IMF関係悪化も

 長引く政情不安を背景に、ジャカルタ外国為替市場のルピア相場は、九日午前十一時四十五分、一ドル一万ルピアを割り込んだ。ルピアが一万ルピア台に落ち込んだのは、スハルト政権が崩壊した五カ月後の一九九八年十月初旬以来のこと。ハビビ政権下で一時、七千ルピア台を回復した通貨は、アブドゥルラフマン政権で広がった政治と社会不安の高まりの影響で、じりじりと値を下げ、大統領降ろしの政治緊張が頂点に達した先月以来、一ドル一万ルピアをうかがう動きを見せていた。
 八日、一ドル九八七五ルピアで取引を終了したジャカルタ外国為替市場のルピアはその後、ロンドンを中心とする海外市場で売りが先行し、一ドル一〇〇〇〇ルピアを割り込んだ。
 九日朝、ルピアは再上昇、九八九五ルピアで取引を開始したが、午前十一時四十五分、一ドル一〇〇〇〇ルピアを割った。午後に入ってもルピアは下落、一〇一〇〇ルピアを割り込んだルピアは一〇一四〇ルピアの最安値を記録した後、午後四時、一ドル一〇一三五ルピアで取引を終了した。
 地元銀行の為替ディーラーは「市場は一ドル九九〇〇ルピアを割ったあたりから、パニック状態に陥った。三月末までに償還期限を迎える対外債務を抱えた民間企業がドル買いに走ったようだ。日本の円をはじめとするアジア通貨が対ドルで全面安となったのも影響している。ドルが過剰に買われているにもかかわらず、利益確定のドル売りが見られないことから、市場関係者の多くは、さらにルピアは下がると予測している」と語った。
 中銀のシャフリル・サビリン総裁は「週末を控えた金曜日にルピアが下落するのはよくあること。九八年のルピア大暴落とは状況が異なるし、中銀は通常通りドル売り介入を実施している。何も心配することはない。金利を引き上げる予定もない」と述べ、市場に対し、パニックに陥らないよう呼び掛けた。
 八日、格付け会社のスタンダード&プアーズがインドネシアの長期格付け見通しを「安定的」から「下向き」に引き下げたばかり。リザル・ラムリ経済担当調整相は九日、「現在のような政治状況が続けば、ルピアはさらに下落するだろう」と述べ、下落の要因は政治問題であり、経済は問題はないとの見方を強調した。

3政権を通じて激変

 スハルト政権崩壊直後の一九九八年六月に一ドル一七〇〇〇ルピアまで暴落したルピアは、ハビビ政権下で徐々に回復。九九年十月のアブドゥルラフマン政権誕生時、一ドル六〇〇〇ルピア台だったルピアは、その後ジリジリと下落し、二〇〇〇年四月には八〇〇〇ルピアを割り、年末の爆弾テロ事件などで一ドル九〇〇〇ルピア台から抜け出せないでいた。
 スリ・アディニンシ・ガジャマダ大学教授は九日、「政治・社会状況に好転の兆しがなければルピアは今後一ドル一〇〇〇〇−一五〇〇〇ルピアの幅で推移する可能性が高い。しかし、中銀はそれ以上の下落は食い止めようとするだろうし、以前のルピア大暴落から教訓を学んでおり、一五〇〇〇ルピアより下落することはない」と分析。スリ・ムルヤニ前国家経済会議事務局長は「一ドル一二〇〇〇ルピアまでの下落はあり得る」と予測している。

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