ホーム
2001年3月6日のトップニュース

犠牲祭 盛大に

イスティクラル寺院で祈り

メガワティ副大統領ら

 イドゥル・アドハ(犠牲祭)の五日、全国各地で羊や山羊、牛をいけにえとして神に捧げるイスラムの儀式が行われた。午前七時、モスクに人々が集まり、神への祈りを捧げた後、山羊などを屠殺した。東南アジア最大のモスクである中央ジャカルタのイスティクラル寺院で行われた儀式には、メガワティ副大統領、スシロ・バンバン・ユドヨノ政治・社会・治安担当調整相、トルハ・ハッサン宗教相ら閣僚が出席した。
 礼拝の後、アト・ムザール国立イスラム教大ジョクジャカルタ校校長が「国民全員が国家の現状に対し責任を負っている」と語りかけ、神への忠誠と犠牲の精神の大切さを説いた。
 メッカ巡礼中のアブドゥルラフマン大統領のほか、メガワティ副大統領、ユドヨノ調整相、ハッサン宗教相はそれぞれ一頭の牛をイスティクラル寺院に寄付した。
 同寺院の関係者によると、この日いけにえとして捧げられたのは牛七頭と山羊十頭。家畜伝染病の炭疽病の流行もあり、去年の半数程度だった。
 屠殺された動物の肉は貧しい人々に分け与えられたが、配布場に群衆が殺到し混乱する一幕もあった。
 スハルト元大統領の長女トゥトゥット氏ら元大統領の家族は、ウィラント元国軍司令官らとともにタマン・ミニのアッティン寺院で行われた儀式に参加した。虫垂炎を患い入院していたスハルト氏は姿を見せなかった。
 イドゥル・アドハはラマダン(断食月)、レバラン(断食明けの大祭)、巡礼に続く、イスラムの大きな行事。ジャカルタ市内の大通りは軒並み交通量が少なく、ブロックMなどの繁華街も閑散としていた。
 サウジアラビアのメッカで行われた犠牲祭の儀式には、インドネシアからの二十万人を含む、世界各地から二百万人のイスラム教徒が参加した。

■犠牲祭
 動物をいけにえとして神に捧げる慣習はコーランの逸話に基づいている。息子イスマイルとともにメッカのカーバ神殿を建てたとされる予言者イブラヒムはある日、神への忠誠のしるしに、息子を犠牲として捧げなければならないというお告げを受けた。
 信仰のあついイブラヒムも、さすがに最愛のわが子を殺すことには躊躇したが、涙を飲んで自ら息子の首を切った。
 しかし、神は実際には息子と山羊をすり替えていたため、息子は無事だった。イブラヒムの信仰心のあつさをたたえる証として、イスラム暦で毎年、メッカ巡礼の最終日から四日間、犠牲祭が行われている。

 Copyright © 2000 PT. BINA KOMUNIKA ASIATAMA, BYSCH
 All Rights Reserved.