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2001年2月7日のトップニュース
大統領の孤立化進む
議員が署名運動開始
軍に大統領離れの気配
アブドゥルラフマン大統領を事実上の弾劾に持ち込もうとするアミン・ライス国民協議会議長を中心とする野党勢力は、五日から国会議員団の間で、国民協議会の開催を求める署名運動を開始し、六日までに約二百人の署名を集めた。大統領の諮問機関である最高諮問会議も六日、開催され「国家危機を救うための会議」(アフマッド・ティルトスディロ議長)を緊急に召集した。大統領を指導者とあおぐイスラム大衆団体ナフダトゥール・ウラマ(NU)の本拠地・東部ジャワでは連日、大統領支持の暴力的なデモが発生。大統領の去就をめぐって政局は緊迫の度合いを深めている。
先月二十九日の国会で、食糧調達庁詐欺事件とブルネイ国王献金事件の二つのスキャンダルに関する調査報告書が承認され、大統領へ警告書が出されて以来、孤立化を深めたアブドゥルラフマン大統領の陣営は、ナフダトゥール・ウラマ(NU)の青年組織の暴力的な「大統領支持デモ」を東ジャワで展開させることで、反政府デモの封じ込めを狙っている。
しかし大統領に辞任を要求する圧力は日増しに強まり、六日現在、次のような政治的圧力がかかっていると見ることができる。
その圧力としては(1)スキャンダルに関する調査報告書と警告書に沿って、大統領に回答を求め、数カ月後に特別国民協議会を開催し、大統領を事実上の弾劾に持ち込む国会の戦略(2)政権与党の闘争民主党の議員を含む野党議員の多数が、警告書に沿った手続きを踏まずに、一挙に特別国民協議会開催を強行する動き(3)一月危機を強権的に回避するため、軍首脳に事実上の戒厳令を提案するという大統領の危機管理のいい加減さにあきれた国軍の大統領離れ──などが指摘できる。
大統領の発言や指示を信頼できなくなった閣僚の間に広がる不信感と分裂の兆しも、大統領への間接的な辞任圧力となっている。
こうした辞任圧力に対抗し、大統領側が仕掛けようとしている対抗策は、(1)国会がまとめた調査報告書や特別国民協議会を開こうとする議員の行動がすべて、憲法や法律に違反するというキャンペーン(2)辞任を要求する勢力の背後にスハルト元大統領につながる守旧派が存在するというキャンペーン(3)国会第一党のメガワティ副大統領の闘争民主党を、なんとか政権内に引き留め、メガワティ副大統領に将来の禅譲を含めた懐柔策で延命を図る(4)東ジャワの騒乱や、大統領支持派と反大統領派の衝突を理由に国軍を政治の中心に引き出し、事態を収めようとする大統領と側近が考える正面突破の打開策──などがある。
大統領を今なお熱烈に支持するのは、大統領が自ら創設した民族覚醒党と、会員四千万人ともいわれるインドネシア最大のイスラム大衆組織ナフダトゥール・ウラマ。この組織は大統領の祖父が創設、父が発展させ、大統領が引き継いだ宗教活動と教育活動の巨大な組織。
こうして見ると大統領の留任を求める大統領派は、国会内外で、少数派となりつつあることがわかる。
「辞任」か、「しばらくは留任」かの分かれ目は(1)国軍が組織として大統領の不支持を宣言する事態(2)閣僚がそろって辞表を提出するような事態(3)メガワティ副大統領が、なんらかの形で大統領不支持を表明し、政権から離れる事態──などが予想される。
メガワティ副大統領は、表向き大統領の留任を支持し、大統領からの禅譲を待つ形をとっている理由は(1)父親のスカルノ元大統領が国民協議会によって失意のうちに辞めさせられた過去の経験を繰り返したくない(2)東ジャワの暴動に見られるナフダトゥール・ウラマの反乱を押さえるだけの軍の支持を得られるかどうかが不透明である──などの理由が指摘できそうだ。
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