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2001年1月12日のトップニュース

荒川社長ら7人を釈放

味の素事件で国家警察

大統領の安全宣言で

刑事事件捜査は一段落

工場再開が焦点へ

 インドネシア味の素の消費者保護法違反事件を捜査している国家警察と東ジャワ州警察本部は十一日午後七時すぎ、小山洋介技術担当役員ら東ジャワ・モジョクルト工場の幹部四人を釈放した。これに続き、ジャカルタ警視庁も、同日午後九時すぎ、荒川満夫社長、チョコルダ・バグース・スダルタ総支配人ら三人を釈放した。この事件で日本人幹部三人が取り調べを受けたが、全員が釈放され、事件捜査は一段落する。東ジャワ州警察が操業停止命令を出したモジョクルト工場の再開が今後の焦点となった。

 モジョクルト工場の小山技術担当役員は五日、事件の最初の容疑者として逮捕され、東ジャワ州警察に六日間、拘留された。小田康副社長も同警察の調べを受けたが、九日に釈放されている。
 また、荒川社長は七日午前、ジャカルタ警視庁から召喚状を受け取り、同日夜、出頭したあと身柄を拘束された。会社の最高責任者として消費者保護法違反の容疑者と認定され、まる四日間、留置された。
 荒川社長ら全員の釈放と連動し、東ジャワ州警察は十一日、モジョクルト工場にある倉庫の封印を解除した。
 インドネシア味の素社のスポークスマンは、この措置を歓迎、「これで輸出のための商品搬出が可能になった。今後は警察から命令されたモジョクルト工場の操業停止がいつ解除されるかが課題となる」と語った。
 インドネシア味の素社では、今後も市場に出回っている商品の回収に全力を上げ、回収終了後、新商品に対するハラル(イスラム教徒が摂取してもよい食品)の認証を申請する予定だという。
 消費者団体の告発を受け、インドネシア味の素の消費者保護法違反を捜査していた国家警察、ジャカルタ警視庁、東ジャワ州警察は、十一日午後になって、これまでの長期捜査の方針を転換した。
 アブドゥルラフマン大統領が九日、「味の素安全宣言」を出し、政府機関が「味の素の最終製品に、豚の成分なし」の発表をした直後の方針転換で、警察の捜査も含め、味の素事件を一段落させようとするインドネシア政府の意図がうかがわれる。
 イスラム指導者会議(MUI)から「ハラム」(イスラム教徒は摂取できない食品)の断定を受けた製品を、「ハラル」(摂取可能)の表示をつけ販売していたとする消費者保護法違反事件の捜査は今後も継続される。
 しかし、「ハラムかハラルかはイスラム教徒それぞれが判断すればよい。私が安全宣言をしたのは、この騒ぎが経済、社会に与える深刻な影響に配慮したためだ」という大統領の発言で、新年早々、世界を騒がせた味の素事件は収束に向かって動き出した。

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