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2000年12月27日のトップニュース

シャングリラ・ホテル 待遇改善闘争こじれる 

労組員400人ロビー占拠

警察部隊が座り込み解除

経営者側はロックアウト

 年金制度の導入やサービス料の100%分配など大幅な待遇改善を要求し、労使交渉を続けていたジャカルタのシャングリラ・ホテル労働組合(ハリリンタル・ヌルディン委員長、組合員九百九十人)は、二十二日からロビー占拠闘争に突入したが、ホテル側は二十六日未明、ジャカルタ中央警察の部隊の出動を要請した。約三百人の警察部隊はホテル玄関のガラスを割って、ロビーに突入、約四百人の労組員による占拠を解除し、ホテル側は事実上、無期限のロックアウト措置に出た。警察当局はヌルディン委員長ら組合指導者三十人を検挙した。

 年末の繁忙期に向けて組合側は(1)二〇〇一年から年金制度を導入する(2)レバランのボーナスを二〇〇一年から四カ月とする(3)サービスチャージを一〇〇%従業員に分配する−など抜本的な待遇改善を要求、ホテル経営陣に回答を迫った。
 労使の隔たりは大きく、交渉がこじれる過程で組合側は要求をエスカレート。現在十六人いる外国人社員を五人まで削減し、経営者側を代表するインドネシア人の女性人事部長を「交渉相手としてふさわしくない」として解雇するよう求めてきた。
 クリスマス、レバランを目前に労使交渉が続いたが、組合側がホテル内の一部にスト決行を示唆するポスターをはるなど強硬戦術に出たため、ホテル側はポスターの撤去を求め、「二十四時間以内に撤去しない場合、委員長を解雇する」と警告。組合側が警告を無視してポスター撤去をしなかったため、ホテル側は二十二日付けでヌルディン委員長の解雇を通告した。
 これに反発した組合側は同日、一斉に職場放棄し、約四百人の組合員がロビー占拠を開始した。
 このためホテル側はパーティや結婚式など宴会の中止を決定。泊まり客を他のホテルに移動させる緊急措置をとった。年末の書き入れ時に遭遇した労使衝突は、ファイブ・スターのホテルにとって最悪の事態。サービス低下に対する客の不信感の償いと、一流ホテルが失った信用の回復は容易でない。
 労組側は、二十二日から四日間にわたり一階ロビーのソファーや床を占拠。横断幕などを掲げ、二十五日には労組の全国組織である全インドネシア労働者福祉組合(SBSI)のモフタル・パクパハン会長を迎えるなど長期闘争の構えを見せた。
 事態を憂慮したホテル側は、ラマダン明けが迫った二十六日未明、事実上のロックアウトを決断、警察部隊の導入を決めた。

■年金制度の導入が争点
 労使交渉がこじれた背景について、ヌルディン委員長(ルームサービス・キャプテン)は、「四年以上前から年金制度の導入とサービスチャージの従業員への分配を要求してきたが、経営者が誠意ある姿勢を見せなかった。二カ月前から客の目に入らない所に『ストの権利』と題したポスターを貼った。しかし、聞く耳を持たない経営者側は、二十二日早朝、私の自宅に解雇通知状を送付してきた」と語っている。シャングリラ・ホテルの従業員は千百四十人で、このうち九百九十人が組合に加入しているという。
 ヌルディン委員長によると、解雇通知には(1)従業員にストを扇動した(2)調停に入った労働省の調査に、経営側の許可なく外部の人間を招いた(3)十二月八日、リージェントホテルで開いたホテル労組員の会合でシャングリラの経営陣を侮辱した−などが理由として記されているという。
 組合側が外国人の従業員の削減を求めていることについて執行委員のアワイさんは、「彼らの仕事はインドネシア人ができることばかり。高い給料を払い、外国人を雇う必要はない」と語っている。

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