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2000年12月25日のトップニュース

全国で同時多発爆弾テロ

死者15人、負傷者100人

イブのキリスト教会を攻撃

 インドネシアのキリスト教徒とイスラム教徒が、そろって長期休暇に入ったばかりの二十四日夜、クリスマス・イブを祝っていた首都ジャカルタ、スラバヤ、バタム島、スマトラ島、ロンボク島などのキリスト教会や学校で爆弾が炸裂、警察当局によると十五人が死亡、重軽傷者は百人を超えるという陰惨で大規模なテロ事件に発展した。

 国家警察本部のサレ・サアフ報道官が二十五日、発表したところによると、爆弾テロはジャカルタ特別州、東ジャワ州、西ジャワ州、西ヌサ・トゥンガラ州、北スマトラ州、リアウ州の六州の複数の場所で発生した。
 同日昼までの集計では、爆弾による死者はジャカルタ特別州で三人、西ジャワ州バンドンで二人、同州のスカブミで二人、東ジャワ州で一人、リアウ州で五人など合計十五人と報告された。
 爆弾は全国二十一カ所に仕掛けられ、このうち十八カ所がキリスト教会や関連施設、またはミサに集まったクリスチャンが車を置いた駐車場だった。その数は三十個を超えたとみられ、このうち十五個が爆発し、残りは不発弾だった。
 爆弾の種類は時限装置が付いたTNT爆弾で、八月から九月にかけ、首都ジャカルタを襲った一連の爆弾テロに使用されたのとほぼ同じ種類の強力な爆発力を持つ爆弾だった。
 二十五日午後になっても新たな爆弾テロの被害が国家警察本部に報告されており、死傷者数はさらに増える見込みだ。

■首都は大聖堂など5カ所
 首都ジャカルタでは、東洋最大のモスクであるイスティクラル寺院(中央ジャカルタ)のすぐ向かいにあるカトリック大聖堂前のほか、メンテン通りのカトリック系のカニシウス高校前、東ジャカルタ・マトラマンの聖フランシスクス尼僧院前、ココロニア教会前、東ジャカルタ・ハリムにあるオイクメネ教会前の五カ所がテロリストの対象となった。
 爆破当時、それぞれの教会や学校では、着飾ったクリスチャンがミサやパーティを開いていた。
 スハルト政権が崩壊して三回目のクリスマスは、これまでになくミサに参加するキリスト教徒が多く、教会周辺の路上や駐車場は車でいっぱいだった。
 テロリストは、キリスト教徒にとって最も神聖で平和的なミサを無差別の爆弾で攻撃し、クリスチャンを血染めの惨事に陥れるという蛮行を犯したことになる。

■大統領は守旧派犯行説
 イリアンジャヤに出発する直前の二十五日朝、アブドゥルラフマン大統領はジャカルタのハリム空港で「テロリストの集団は政府を不安定に陥れ、国民の間に恐怖とパニックを引き起こすことを狙っている。イスラム教徒の名を使い、キリスト教徒を迫害しようとしているのは明らかだ」と述べた。
 政権発足後の一年、ジャカルタ証券取引所の爆弾テロなど爆弾テロは枚挙にいとまがない。いずれも未解決のままで、ルピア暴落と政権危機の最大の要因になっている。
 アブドゥルラフマン大統領の発言は、こうした組織的なテロや、収束の気配が見えないマルク諸島の宗教紛争の背後で、国軍や政府機関に生き残る旧スハルト政権の守旧派が画策しているとの見方を示唆したものといえる。

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