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2000年12月14日のトップニュース

「堂々意見述べる人々」
「リベラル政権に期待」
「マグマの如く燃える」
「路上の子に胸が痛む」
「古い物と緑が多い街」

ジャカルタ視察終え、日本のベテラン記者語る

 ジャカルタを訪問していた日本記者クラブ・アジア経済視察団(熊村剛幸団長ら十五人)は十日、次の訪問国タイのバンコクに発った。アブドゥルラフマン大統領らとの会見など、盛りだくさんの取材を通じ、ベテラン記者たちの目にインドネシアはどう映ったのか。感想を聞いてみた。
 一九八四年から四年間ジャカルタ支局長の後、ワシントン支局長、アメリカ支社長も務めた熊村剛幸・日本経済新聞社編集局総務は「十七年前と比べ、タムリン通りなどまったくの様変わり。だが、一歩カンプンに入ると人々の考え方などはそれほど変わっていないのでは。一つ変わったと言えるのは、人々が公式な場で、堂々と口を開き始めたこと。だが、元々うわさで動く社会なので、無責任な情報も多いと思う」と改革時代のインドネシアの変化の激しさに驚いたと語る。
 バンコク、ロンドン支局長を経験した清本修身・読売新聞社論説副委員長は「私はアブドゥルラフマン大統領のファン。日本記者クラブでの最初の会見の印象は、非常にリベラル。特に他宗教に寛容であることが素晴らしいと思った。スハルト政権崩壊後、国をどうもっていくのか、海洋国家、地方分権など、基本的にはきわめて正しいと思う。個人的には同政権に楽観している。国民全部が大統領についていけば間違いない」と、現政権に好意的な感想。
 ワシントン支局長など米国勤務が長い春名幹男・共同通信社論説副委員長は「大国という印象。調整期なので大変だと思う。ショッピングへ行き、ブランド店が並んでいるのにびっくりした。インドネシアもグローバリゼーションに巻き込まれており、その中で勝っていかなければならないのが現実」「妻へのおみやげを探したが、金のアクセサリーより、質の高いバティックの方が値段が高かったことに驚いた。見学した三洋電機の工場では、インドネシア人の労働者がとても細かい仕事をしており、技術力はあると思う。労働コストが安いので、教育で付加価値を付ければ良いと思う。人口が多いことはプラスだ。文化や伝統の深さも感じた」とインドネシアの潜在力を高く評価した。
 石川洋・日本記者クラブ主管は「人のエネルギー、リズムが爆発的な感じ。マグマのように燃えている。ただ、路上の子供を見ていると胸が痛む。子供に対する思いが強くなる。教育が重要だと思う」と教育重視論。
 綾野雄紀・山陽新聞社経済部記者は「もっとひどい所かと思ったが、予想外にいい所だった。日本にはインドネシアの情報が正しく伝わっていない。誤解がある。実像は陽気で活気がある人たち、ワーカーはまじめで器用。日本の中小企業が雇用する労働者をジャワ人からバリ人へ変えたり、イスラムにも偏見があるが、そういう誤解はしない方がいい」とインドネシアと日本の間にある情報ギャップを指摘した。
 浜田浩生・熊本日日新聞社論説委員は「日本では、国民は為替相場のことなどほとんど考えない。ところがインドネシアでは、三年前の通貨危機が庶民の生活を直撃、為替相場が国民と直結している」と語り、通貨危機の影響を実感したようだった。
 那部吉正・日本記者クラブ専務理事は「クアラルンプールから来ると、古い物、見るべき物が残っている。ルピアの単位の大きさにびっくり。どうしてデノミしないのか」と首をかしげた。
 元朝日新聞社記者の長沢光男・SOLA副編集長は「緑が多く、その中に近代的ビル。東京にはない、いいバランスだ」と、ジャカルタの都市づくりをほめた。ラインの女子工員が日本でのようにぎすぎすしておらず、和やかな様子だったことにも強い印象を受けたという。

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