船舶燃料の重油流出か プルタミナが独自調査 バリックパパン湾
東カリマンタン州バリックパパン湾の油流出と船舶火災で、国営石油ガスのプルタミナは3日までに、独自調査の結果を公表した。船舶用燃料の重油が同湾に大量流出したとの見方を示した上で、同湾の海底に敷設された自社パイプラインからの原油流出の可能性を否定した。火災による死者は1人増え、計5人となった。地元メディアが報じた。
国家警察も油の種類や漏出源、漁船2隻と貨物船1隻を焼いた火災との関連性を捜査しているが、特定には至っていない。
油は3日現在、約12平方キロメートルに広がっており、関係当局がオイルフェンスを張るなどして拡大防止を図っている。
油の漂着したバリックパパン市や北プナジャム・パサール県の海辺では強い悪臭が漂っており、3日までに近隣住民約1300人が吐き気などの体調不良を訴えて病院で手当てを受けた。同州災害対策局(BPBD)は、住民らにマスクを配るなど対応している。火を使う料理や喫煙は禁止されている。
1日には、イルカの一種「カワゴンドウ」(メス、推定4〜5歳)の死骸がバリックパパン湾で見つかり、死因を調査中。(上村夏美)