パレンバン、カラフルに アジア大会準備着々

 8月18日に開幕するアジア大会。メーン競技会場の一つとなる南スマトラ州パレンバン市では、インフラ整備や競技場の建設が着々と進む。ピンクや黄、緑などに彩られた大会の看板や装飾が目立ち、市民は「町がカラフルになってきた」と話す。パレンバンの町を歩いた。
 ジャカルタから飛行機で約1時間。パレンバンの第2スルタン・マフムッド・バダルディン空港に到着すると、アジア大会の大きな看板やマスコットキャラクターのジャワサイ「カカ」、バウェアンジカ「アトゥン」、オオフウチョウ(極楽鳥の一種)「ビンビン」が迎えてくれる。
 空港出口では、大会会場の複合競技施設ジャカバリン・スポーツ・シティ(JSC)へとつながる高架式の次世代型交通システム(LRT)建設が進んでいた。全長約23キロ、13駅を設置する。進ちょく率は86%で6月に完了予定という。すでにレール部分はつながっており、各所で高架駅の建設が進んでいた。
 レールを沿うようにして空港から南東へ車を走らせること約40分。パレンバン市を南と北に分断するムシ川、アンペラ橋付近に到着する。競技場へ行くには川を渡る必要があり、周辺では新たな橋の建設が進んでいた。現在ある橋は、アンペラ橋、そこから南西に約7キロ離れた第2ムシ橋、西側に隣接する第3ムシ橋の3本。新たに第4ムシ橋と第6ムシ橋の2本を建設中だ。
 アンペラ橋を渡り15分ほど南東へ車を走らせると、複合競技施設JSCに到着する。市内からJSC行きのバスが出ていることもあり、セルフィー(自撮り)を楽しむ地元の人や観光客がいた。入り口を入るとすぐに、大会開幕までの時間を表示する時計があり人気の写真スポットとなっているようだ。
 そのすぐ後ろに、女子サッカーに使用されるスリウィジャヤ競技場が見える。すでに完成した同競技場を外から覗くと、赤や黄、青に色分けられた座席ときれいに整えられた芝生が見える。
 さらに場内を北東側に進むと、ボートとカヌーの競技場になる貯水池が見えてくる。そこには、魚がいる池を見て楽しむ子どもや芝生でゆっくりとご飯を食べている人も。周辺では軽食を取ることができる小屋の建設も進んでいた。また、場内では30メートルほどごとにごみ箱が設けられており、清潔に保たれていた。選手村はすでに、アジア大会組織委員会(INASGOC)事務所の向かいに完成していた。
 町を案内してくれた国営大手ヌガラ・インドネシア銀行(BNI)の行員フェリー・ブラウィジャヤさん(31)は「ここ数年でアジア大会に向けてLRT建設、歩道の整備が進み、川沿いではカラフルなデコレーションをするなど町は次第にきれいになっていると思う」と話した。(上村夏美、写真も)

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