洪水吹き飛ばす笑い声 東ジャカルタ区チリリタン 高さ2メートル超の浸水被害 復旧作業に精出す住民 (2018年02月07日)

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 チリウン川沿いの洪水から一夜明けた6日、高さ2メートル以上の浸水被害があった東ジャカルタ区チリリタンでは住民たちが家から泥水をかき出し、復旧作業に精を出した。傍らでは子どもたちが「泥のプール」でずぶ濡れになって遊び、災害を吹き飛ばすような元気な笑い声が辺りに響き渡った。

 チリウン川沿いの低地に位置するチリリタン・クチル通りの第7町内会(RW)第11隣組(RT)では、164世帯全てが床上浸水した。
 隣組長のムハンマド・スナリヨさん(64)によると、感電事故を防ぐため5日午後9時ごろから一帯は停電となり、住民たちは高い場所へ避難した。「住宅の2階まで浸水した2007年に比べたらまだましだ。みんなで協力してきれいにするしかない」と前向きだ。
 イスラム団体ムハマディヤの財団に勤めるデディー・スプリヤディさん(55)の自宅も2メートル以上浸水した。バケツを手に家の中の泥水をかき出していた次男のスブハンさん(26)は「(5日)午後4時くらいに水が入り始めて午後8時には腰まで漬かった。高い場所に逃げて道ばたで寝たよ。ここまで水がきていたみたいだ」。家の壁の天井近くに残る水の跡を示した。
 冷蔵庫やテレビなどの家電を持ち出すのがやっとで、ほとんどの家具は浸水した。雨はこりごりかと思いきや、「何もかも泥だらけ。いっそまた雨が降ってくれれば汚れを落とせるさ」とデディーさん。清掃作業には1週間ほどかかる見込みという。
 大人たちがせっせと作業に取り組む傍らで、子どもたちはバケツにくんだ泥水を掛け合ったり、廃材を船に見立てたりと思い思いに遊んでいた。小さな子どもたちは父親に肩車してもらい満足げだ。
 ジャカルタ特別州政府は浸水した地域で避難所の設置や救援物資の配布を始めたが、同地区には6日午後現在も物資が届いていないという。この知らせを聞き、午後3時すぎには南ジャカルタのハムカ大学の学生13人が即席麺や飲料水などを持って訪れた。西ジャワ州ボゴール市に住みながら同大に通うチャチャケ・リヌナテさん(18)は「ジャカルタでこんな大洪水を見たのは初めて。私たちにできることは何かを考えたい」と話した。(木村綾、写真も)

「ここまで水がきたみたいだ」と示すスブハンさん
「ここまで水がきたみたいだ」と示すスブハンさん
泥水を掛け合って遊ぶ子どもたち
泥水を掛け合って遊ぶ子どもたち

家の中の水をバケツでかき出す住民
家の中の水をバケツでかき出す住民

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