石油ガス投資170億ドル エネ鉱省目標 市況回復背景に (2018年01月10日)

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 エネルギー鉱物資源省は9日、ことしの石油・ガス分野への投資が回復し、170億4千万ドルを見込んでいると発表した。鉱区取得、開発、生産の上流部門に144億5千万ドル、精製や販売などの下流に25億9千万ドルの投資を募る。
 2014年から始まった原油価格低迷やそれに連動した液化天然ガス(LNG)価格の低迷により、世界的にエネルギー投資を縮小する流れがあり、商社や石油会社が開発計画を見直す動きもあった。経済紙コンタンによると、インドネシアでも14年の207億ドルから15年174億ドル、16年127億ドルと低迷し、17年は102億ドルまで落ちた。
 最近は世界経済が上向き基調にある一方で、石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産が続き、市場は原油先物価格の上昇を見込んでいる。実際に9日のニューヨーク原油(WTI)相場が1バレル=62ドル台を一時的に超えるなどの状況がある。インドネシアではLNG輸出が貿易収支に与える影響は大きく、同分野での競争力強化が期待される。
 しかし、懸念材料も多い。原油価格の低迷とともに不振の要因になったのは、国内の石油・LNG鉱区の生産が減退傾向にあり魅力的な鉱区が少なく、入札の状況が良くなかったことだ。16年は入札対象となった15鉱区のうち1鉱区しか承認に結びつかなかった。
 ことしは17年末に操業主体の国際石油開発帝石(INPEX)と米シェブロンが政府に権益を返還したアタカ鉱区(東カリマンタン州)が入札対象と見られている。ほかには国営石油・ガスプルタミナが管理する方向で話が進むサンガ・サンガ(同)やオガン・コメリン(南スマトラ州)、トゥバン(東ジャワ州)などについても入札が行われる可能性がある。これらの鉱区についてもピークを過ぎている案件があり、入札にかけた結果、安定した投資が呼び込めるのかは不明確だ。
 政府は権益への統制を強化している。しかし、外資ではなくプルタミナが生産量を維持、拡大する技術力があるのかについては疑問視する声もある。
 政府は開発を進めるために17年1月、エネルギー鉱物資源大臣令17年第8号を出している。生産物分与契約のあり方について、従来のコスト回収型の手続きが煩雑だとして、新たに総収入配分型への変更を図っている。しかし、関係する税制に関する政令が出ていないため、今後の動向に注視が必要だ。(平野慧)

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