ノケンの認知度向上を ユネスコ無形文化遺産 西パプア州ソロン市 認定5周年でパレード
パプア地域伝統の手編みかばん「ノケン」が2012年12月4日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に認定されたことを祝い、西パプア州ソロン市の市民ら数百人が4日、市内をパレードした。参加者にノケンを着用してもらい、若い世代への認知度向上を図った。地元メディアが伝えた。
パレード隊には、ソロン地域の各民族が、伝統衣装をまとって参加。横笛や太鼓で音を鳴らしながら市中心部のアフマッド・ヤニ通りを練り歩いた。
主催したノケン愛好家コミュニティーは、ノケンを身に付けることをパレードの参加条件にした。マルクス・ワフォム代表は、地元メディアに「例えば自治体が職員にノケンの携帯を義務付ける日を作ることで認知度が高まり、パプア全土に影響がある。それを見て若い世代がノケンを購入し、(制作者の)経済水準向上にもつながる」と意義と狙いを説明した。
無形文化遺産にはインドネシアからノケンの他に6件が登録されている。
名称と登録年は、伝統的短剣「クリス」(08年)、影絵芝居「ワヤン」(同)、ろうけつ染め「バティック」(09年)、伝統楽器「アンクルン」(10年)、伝統舞踊「サマン」(11年)、3様式・9種のバリダンス(15年)。(中島昭浩)