国軍司令官に熱視線 19年大統領選 ジョコウィ氏の副大統領候補 (2017年12月02日)

Share (facebook)
このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

 2019年の大統領選で、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領(56)と組む副大統領候補に、ガトット・ヌルマンティヨ国軍司令官(57)の名前が浮上している。与党大会やイスラムの行事で演説するなど存在感を強めており、世論調査でも支持を得始めている。
 ガトット氏は1日、モナス(独立記念塔)で開かれたムハンマド生誕祭の行事に参加し、集まったイスラム指導者や参加者たちを前に演説した。ジョコウィ氏とペアを組む次期副大統領候補をめぐっては、ユスフ・カラ副大統領が「イスラム色の強い人物がふさわしい」と述べており、ガトット氏は存在感を増している。
 ガトット氏はユドヨノ政権下で陸軍参謀長に就任し、15年7月、ジョコウィ大統領によって国軍司令官に任命された。昨年以降のアホック元ジャカルタ特別州知事への抗議運動では大集会を容認する言動を繰り返し、イスラム勢力の支持を獲得。現職軍人としては異例の政治的発言を続けており、来年3月に迎える退役後の活動が注目されている。
 ことしに入り、連立与党の会議で続けて演説するなど政党に接近。5月のゴルカル党全国幹部会議では約1時間にわたる異例の演説をし、国家統一を呼びかけた。
 11月16日のナスデム党大会では、スルヤ・パロ党首が次期大統領選でジョコウィ氏を支持すると正式に表明。この場にガトット氏が登壇すると、会場からは「司令官を副大統領候補に」と連呼する声が上がった。
■新たな支持層
 大統領選はジョコウィ氏と野党グリンドラ党のプラボウォ・スビアント党首(66)による再戦が予想されている。民間調査機関インディカトルのブルハヌディン・ムフタディ代表は、ガトット氏がジョコウィ氏の副大統領候補になれば「最大のライバルであるプラボウォ氏の支持層を奪い得る」と指摘する。
 インディカトルは10月時点の世論調査の結果から、ガトット司令官▽アホック元ジャカルタ特別州知事(51)=宗教冒とく罪で収監中=▽スリ・ムルヤニ財務相(55)▽リドワン・カミル・バンドン市長(46)――の4人がジョコウィ氏の副大統領候補として支持されたと明かした。
 その上で、アホック氏やスリ氏の支持層はジョコウィ氏の支持層と重なると指摘。ガトット氏と組めば、新たな支持層を獲得して有利に戦えるとの見方を示した。
 ただ、現段階では候補者名が乱立している状況。調査機関ポルトラッキングが11月26日に発表した副大統領候補の世論調査結果では、7候補から1人を選ぶ質問で、ガトット氏とユドヨノ前大統領の長男アグス氏(39)が共に支持率16%台で拮抗(きっこう)。スリ氏やブディ・グナワン国家情報庁(BIN)長官(57)らの名前も挙がった。(木村綾)

1日にモナスで開かれたムハンマド生誕祭の行事で、演説するガトット国軍司令官=アンタラ通信
1日にモナスで開かれたムハンマド生誕祭の行事で、演説するガトット国軍司令官=アンタラ通信

このカテゴリの最新記事

本日のニュース一覧