【スナンスナン】草間、奈良、村上作品も ヌサンタラ近現代美術館 西ジャカルタ


 西ジャカルタ区クボンジュルックにこのほど、ヌサンタラ近現代美術館(MACAN、マチャン)がオープンした。英語・インドネシア語表記の解説のほか、主要な作品には子ども向けの解説も設置するなど「子どもも芸術を学べる場」として注目を集めそうだ。 

 マチャンは創設者の実業家ハリヤント・アディコソモ氏が25年かけて集めた美術コレクション800点を所有。第1回目の展示「アートは変わる。世界は変わる。」ではそのうちの90作品を展示している。
 「隠れている新しさを発見する場所」というコンセプトで設計されたという建物の5階にガラス張りの空間と現代彫刻や絵画が並ぶ。
 展示室に入ると、まずはオランダ植民地時代の油絵などが並び、約180年前のジャワ島やバリ島に思いをはせることができる。
 次に並ぶのが、独立闘争当時の絵画。独立闘争時のスカルノを描いた、インドネシア人画家ドゥラ作「革命闘争の中のブン・カルノ」(1966年)は同美術館の目玉作品の一つでもある。
 独立闘争の絵画が終わると、アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンプリントの作品や、海外の影響を受けたインドネシア人アーティストの作品などが現れる。
 展示の半分ほどを占める現代美術作品の中には、奈良美智や村上隆、柳幸典など、日本を代表するアーティストの作品も並ぶ。
 中には政治的訴えを持つ作品もある。インドネシア人で華人のFX・ハルソノ作「ワイプ・アウト#1」(2011年)の中では、作者は自分の名前を漢字でガラスに書いているが雨で消えてしまう。中国名を禁止するなど華人への弾圧の歴史を背景にした作品だ。
 また、同フロア入り口付近には子どものアートスペースとして「フローティング・ガーデン」の小部屋が展示されており、子どもと一緒に絵画作りを楽しめる。
 同展は2018年3月18日まで開催している。(坂田優菜、写真も)

◇ Museum MACAN
住所 AKR Tower Level MM, Jalan Panjang No. 5 Kebon Jeruk, Jakarta Barat
開館 火〜日曜 午前10時〜午後5時
入場料 大人5万ルピア
    学生4万ルピア
    子ども3万ルピア
ウェブ http://www.museummacan.org/

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