多様な工芸品に触れて JCCで展示会始まる 34州から381ブース出展

 インドネシア各地の工芸品や特産品を紹介する展示会「クリヤヌサ」(主催・全国工芸品協会)が27日、中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開幕した。10月1日まで。

 展示会は、国内各地の多様な工芸品を広くアピールするとともに、職人の高齢化が進む中で若い世代に興味を持ってもらい、技術と伝統を次世代につなぐ狙いもある。1980年に始まり、37回目のことしは来場者5万人以上を目指すという。
 開会式のあいさつで、スマトラ島北部バタック人の伝統衣装に身を包んだジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は「手工芸業界は個人経営が主流だが、時代に合わせて生産・経営形態を変えていく必要がある」と述べ、生産体制の変革、効率化を提案した。
 会場内には、パプア州からアチェ州まで全国34州の工芸品を展示する381ブースと、西スマトラ州パダン市の料理や南カリマンタン州タバロン県のチョコレートなど菓子を紹介する35ブースが並ぶ。
 工芸品のブースでは、バティック(ろうけつ染め)製品、ヤシ科の植物トウで作られたかばん、刺しゅう工芸製品、ロンボク島で採れた真珠や天然石のアクセサリーなど多様な品々が並ぶ。バタック人の伝統織物「ウロス」のコーナーも人気で、各地の伝統衣装を身にまとった人も多かった。
 中でも注目されているのは、自然染料を使った繊細なデザインが評価され、全国工芸品協会賞を受賞したバティック店「ガルリ・バティック・ジャワ」のブース。青色は天然藍、茶色はマホガニーの樹皮、黄色は果物の皮から抽出した染料で染めている。
 同店は日本の展示会やイベントにもブースを出しており、従業員のレスティ・アジュンさん(31)は「昨年は大阪の船場まつりに出店した。自然染料で染めたバティック製品は日本でも人気で、ファンも多い」と話した。
 展示会は入場無料。開場時間は午前10時〜午後9時。(上村夏美、写真も)

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