漫画文化の変遷紹介 マンガフェスト初開催 ブディ・ルフール大 (2017年08月26日)

Share (facebook)
このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

 ブディ・ルフール大学(UBL、南ジャカルタ区プサングラハン)はこのほど、日本で漫画が市民権を得るまでの流れや漫画文化、インドネシア国内の漫画家の実情を紹介する「ブディ・ルフール・マンガフェスト」を学内で開いた。同校初の試みで、会場には漫画「名探偵コナン」と「犬夜叉」、「こっちむいて!みい子」の原画が展示され、学生ら約350人が訪れた。

 漫画コンテストが開かれたほか、京都精華大学国際マンガ研究センター研究員の雑賀(さいか)忠宏さんと2015年の国際漫画賞(日本外務省主催)で入賞したインドネシア人漫画家のムクリス・ヌルさんが講演した。
 雑賀さんは日本の漫画変遷を「1940年代は子ども向けが主流だった。60年代前後に恋愛や青春をテーマにした、子どもではない人向けの作品が作られた。90年代に個人制作の同人誌がサブカルチャーとして認められるようになった」と紹介。「日本のクールジャパンとして取り上げられるが、『漫画=日本文化』を押し付けるのではなく、漫画の表現を広めていく人が増える『漫画のグローカライゼーション』が必要」と呼びかけた。
 インドネシアの漫画産業については「日本は伝統的に雑誌からデビューし、編集者が育てる役割を担っていた。しかし、インドネシアは韓国のようにインターネット起点の漫画が増えているので、日本の雑誌とは違った仕組みが必要になる。一方で、書き手に関してはデジタル環境が多いため、最終的には世界で同じ仕組みに集約されていくのでは」と話した。
 「オンリー・ヒューマン」や「インヘリテージ」などの作品で知られるムクリスさんは「(インドネシアで)漫画家として仕事をするには、日本とは違うアプローチが必要」と説明し、「日本文化などの関連イベントに出展し、個人が(マーチャンダイズやコンテンツなど)多くの企業との関係を築くべき」と語った。
 今回マンガフェストは、提携している明治大学やインドネシア外務省、創造経済庁(BEKRAF)、日本語漫画学校IkuZo!(西ジャワ州ボゴール県)などが協力し実現した。(中島昭浩、写真も)

マンガフェストで講演する雑賀さん=19日
マンガフェストで講演する雑賀さん=19日

このカテゴリの最新記事

本日のニュース一覧