違法井戸198本を確認 昨年1年間、ジャカルタで 地下水のくみ上げ 地盤沈下の主因に

 ジャカルタ特別州内で無許可で掘削され、地下水をくみ上げている井戸が2016年1年間に、新たに198本見つかったことが、同州政府などの調査で分かった。地下水の過剰なくみ上げは、地盤沈下の主因として問題視されており、州は違法な井戸の取り締まりを強化する方針。日刊紙コランテンポが報じた。
 ジャカルタには過去40年で4メートル地盤沈下したとされる場所もあり、地下水の過剰なくみ上げは10年施行の条例で規制されている。井戸掘削には州の許可が必要で、地下水税の支払いも義務付けられている。
 同紙によると、違法井戸の設置場所は、オフィスビルやホテル、ショッピングセンター、大学、給油所など多岐にわたる。
 州の担当者によれば、違法性を認識しながら、無許可で掘った井戸を隠しているケースもある。違法井戸は見つけ次第、すぐに閉鎖させる考えで、ことし上半期にも、違法井戸27本を閉鎖した。また17年施行の知事令に基づき、無許可で井戸を掘った場合、500万〜5千万ルピアの罰金を科す。
 地下水の過剰利用の背景には、水不足の問題がある。水問題を調査するアムルタ・インスティテュートによれば、ジャカルタ特別州で1年間に必要な工業用水2億トンのうち、同州の水道会社2社が供給できる量は6割にすぎず、「地下水に頼らざるを得ない」状況という。(木村綾)

社会 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly