スポーツ事業 共同開発 電通とKOIが提携 スポンサー枠独占販売 若手選手の育成支援も

 電通の子会社でアジアのスポーツビジネスを展開する電通スポーツアジア(DSA、本社・シンガポール)は11日、インドネシア・オリンピック委員会(KOI)と提携すると発表した。KOIが持つスポンサー枠の独占販売や若手選手の育成を含めた包括的なプロモーション・プログラムの共同開発を進める。

 DSAの東南アジア地域のオリンピック委員会との提携は、2016年のマレーシアに続き2カ国目。電通グループ全体ではタイを含め3カ国目となった。提携は20年末までの4年間。
 国際的なスポーツイベントの統括と代表チームを支援しているKOIのエリック・トヒル委員長は、提携について「国内スポーツの底上げには、政府だけでなく民間からの資金面を含めた支援が必要」と述べた。
 DSAはスポンサー枠販売のほか、8月の東南アジア大会(SEAゲーム)や自国開催の18年アジア大会、フィリピンでの19年SEAゲーム、20年の東京五輪に向けた、各代表チームのプロモーション・プログラムを、KOIと共に作る。大会前キャンプ地の選定なども含めた広範な分野での提案を行う。
 DSAの森村國仁社長は「スポンサーは応援する企業を日本企業に限らずに探していく」と説明。スポンサーの名を冠した賞を作るなど、日本や先進国での資金集めの仕組みも伝える。
 プロモーション方法として、地元アーティストを起用してのテーマソングやロゴ、関連グッズ、CMの制作、アンバサダー擁立などを例に挙げ、各代表チームのコンセプト作りからサポートする。日本での「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトでは、「壁を乗り超えるときに支えになった言葉」を募集し集まった言葉をもとに、人気デュオのゆずが楽曲を制作した。
 エリック委員長はプログラムの一例として、家族やファンが一緒に参加できる表彰セレモニーや、観光文化局などと協力して食の魅力を発信するフードコート「インドネシア・ハウス」を発表。18年のアジア大会で設置予定という。
  森村社長は、東南アジア各国について、リオデジャネイロ五輪でインドネシアがバドミントン、シンガポールが競泳で金メダルを獲得するなど近年実績を残し、子どもに夢を与えていると指摘、「都市部に比べ地方部ではスポーツをしたくてもできない子どもたちがいるので、選手と触れ合う機会なども作っていきたい」と意気込んだ。
 電通は東京五輪に向けて、東南アジア各国の国内オリンピック委員会との提携を進めている。アジアと中央アジアの22地域で、14〜24年に開催される五輪の放映権の配給を担当している。(中島昭浩、写真も)

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