各地でタクビラン 深夜までにぎわい続く

 レバラン(断食月明け大祭)前日の24日夜、1カ月のラマダン(断食月)など自己修練を終えたムスリムが、喜びを共に分かち合う伝統行事「タクビラン」がインドネシア各地で行われた。ジャカルタ特別州内では、歓喜のにぎわいが深夜まで続いた。

 中央ジャカルタ区タナアバンのマス・マンシュール通りでは、断食明け後の礼拝「タラウェ」を終えたムスリムが午後8時ごろから集まり、子どもや若者たちの乗った車やオートバイが通りを駆け巡り始めた。
 普段は公共バスとして使用されているメトロミニやコパジャなどの天井に上がった子どもたち。太鼓「ブドゥック」を鳴らし、旗を振り、歌って踊った。
 一方、道沿いでは、爆竹や手打ち花火を楽しむ人が見られた。道路中央から打ち上げ花火が次々に上がり、その度に車やオートバイが一時通行止めに。「ドーン」と花火が上がるたびに、通りに集まった人たちは空を見上げた。
 同通りに設けられた約10のステージにはブドゥックが置かれ、子どもたちが「ドンドンドン」と太鼓を打ち鳴らす音と、「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」とマイク越しに言う声が、響き渡った。
 南ジャカルタ区セノパティからオートバイに乗り、妻と息子の3人で同通りを訪れたプルワアンさん(32)。プルワアンさんの息子アルジュナくん(4)は、椅子の上に立って楽しそうに太鼓をたたいた。
 プルワアンさんは「セノパティにも太鼓はあるけど、規模が大きくて伝統あるこの通りに毎年来るのだ。1カ月の断食を終え、家族一緒ににぎやかな夜を迎えることができて、ことしも幸せです」と笑顔を見せた。
 同通りで警備に当たった警察官らも交通整理をしながらタクビランの様子を見守った。警視庁やジャカルタ特別州政府は、オートバイやメトロミニなどに乗ってパレードする迷惑行為を控えるよう呼び掛けていた。(毛利春香、写真も)

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