路上サフール襲撃多発 17〜18日 1人死亡、15人負傷

 深夜に友人とともに路上でサフール(断食前の食事)を取る若者が、暴走族に襲われる事件が多発している。17〜18日には少なくとも3件の襲撃事件が中央ジャカルタで発生、1人が死亡、計15人が負傷した。「路上サフール」が若者たちの間で流行する中、警察は取り締まりを強化しているが、犯人はいずれも捕まっていない。地元紙が報じた。

 中央ジャカルタ・タナアバンのプンジュルニハンにあるガソリンスタンド付近で18日午前2時40分ごろ、路上でサフールを取ろうとしていた若者のグループが突然、刃物を持った暴走族に襲われ、13人がけがを負った。「VOC」と書かれた旗を掲げた暴走族はその後バイクで逃走した。
 一方、中央ジャカルタ・クマヨランのベニャミン・スウェブ通りにあるオンデル・オンデル像付近では17日午後11時50分頃、国軍兵士のプラダ・アナンダ・プジ・サントソさん(22)が路上に集まっていた若者らに襲撃された。
 中央ジャカルタ警察によると、国軍第10防空砲兵中隊所属のプラダさんは当時、同僚とコーヒーを飲んでいた。そこにバイクで集まった若者15人ほどの集団が野次を飛ばしてきたため、問いただしたところ、刃物で刺された。プラダさんは病院へ運ばれ、5針縫うけがを負った。
 約4時間後の18日午前3時半ごろには、同じオンデル・オンデル像付近でサフールを取っていた若者2人が突っ込んできた車にひかれ、18歳の男性が死亡、1人が重傷を負った。
 これらの事件を受けて、警察は夜中に徘徊(はいかい)する若者の取り締まりを強化。19日深夜には、中央ジャカルタ各地で取り締まりを行い、刃物やゴルフクラブ、エアガンなどを携帯していた若者8人を保護した。(坂田優菜)

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