「1998年を思い起こせ」 TIMで写真展
1998年5月、32年にわたるスハルト長期独裁政権が崩壊してからことしで19年が経過した。中央ジャカルタ・チキニのタマン・イスマイル・マルズキ(TIM)で、緊迫した政変当時の状況を振り返り、民主化時代を経ていまだに未解決の諸問題を再考しようと、写真展・討論会が開かれている。
主催は、当時の活動家らが集う団体「98活動家全国連合(略称ペナ98)」。
会場入り口には、スハルト政権下で起きた人権侵害事件の名前が刻まれた墓標と血まみれの人形が置かれている。壁一面に張られた巨大なポスターには、「トリサクティ」「スマンギ」「7月27日の悲劇」「タンジュンプリオク」「アチェDOM」「活動家拉致」「サンタクルス事件・東ティモール」などの文字が並ぶ。スハルト政権崩壊後、「レフォルマシ(改革)」を掲げる学生が究明を訴えた数々の事件だ。
展示会場では、当時の学生デモのアジ演説の録音が大音量で流されている。路上に繰り出し、機動隊とにらみ合う学生たち。500枚に及ぶ写真や新聞記事が激動の時代の雰囲気を伝える。
15日(月)まで。午前9時〜午後9時。無料。(配島克彦、写真も)