シャープ社長交代 入江氏から寺岡氏へ 工場設立、ブランドづくりに奔走

 シャープの現地法人シャープ・エレクトロニクス・インドネシア(SEID)は11日、中央ジャカルタで入江史浩氏(59)の社長退任と、寺岡真司氏(50)の新社長就任を発表した。人事は4月1日付。
 2007年に社長に就任した入江氏の在任中、SEIDは洗濯機など白物家電の販売好調に伴い、生産能力を拡大。東ジャカルタ区プロガドゥンから西ジャワ州カラワン県への生産機能移転や、現地のニーズに合わせた製品作りに取り組んできた。
 インドネシアに来るまで、営業畑を歩んできた入江氏は「経験が少ない中、工場を閉鎖したり生産バランスを見直したりするのに初めは苦労した」と振り返る。
 最も印象に残った出来事については「08〜09年にかけて、白物家電が生産が追いつかなくなるほどよく売れ、カラワン工場の展開につながった。SEIDのターニングポイントだった」と話した。
 インドネシアを日本の次に大事な市場と位置づけ、「商品作りや情報発信に努め、ブランドを作り上げたことは貴重な体験だった」と10年間を締めくくった。
 今後のSEIDに期待することとしては「ブランドの若返り」を挙げた。
 入江氏は帰国後、健康・環境システム事業本部に所属し、海外案件も担当する。「これからも何らかの形でインドネシアと関われたら」と笑った。
 新しく社長に就任する寺岡氏は、09年から営業を統括、液晶テレビやオーディオ機器などの販路を拡げてきた。
 SEIDは今後、鴻海(ホンハイ)の持つ資材調達力との相乗効果による発展を進める。
 日本の大手証券アナリストは「シャープにとってインドネシアは液晶テレビなど得意な技術分野を生かせる市場。若年層の需要を取り込めば伸びる要素は大きい」と分析している。(坂田優菜、平野慧)

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