涙と笑顔で門出祝う SJSとBJS 生徒、児童、園児が卒業

 スラバヤ日本人学校(SJS)は12日、卒業式と修了式、離任式を、バンドン日本人学校(BJS)は11日、卒業式と卒園式を、それぞれ開いた。同じ学び舎で過ごした仲間や教員との別れに涙しながらも、家族や教員、学校関係者らが大きな一歩を踏み出す子どもたちの新たな門出を祝い、笑顔で見守った。
 SJSでは小学部58人、中学部12人の全校児童・生徒70人のうち、小学部9人、中学部2人の計11人が卒業。教員6人が帰国する。卒業生は、小学部の安達尚希さん、池乘咲汰さん、國吉匠さん、小森瑞姫さん、佐藤ゆりあさん、清水凜々子さん、成川直輝さん、宮宇地真愛さん、森本理希さん、中学部の澤渡萌音さんと張哲源(ちょう・ざんえん)さん。
 11人は村下俊文校長から卒業証書を受け取った後、「小学校の教師になりたい」「建築家になり、どこでも建てられる家を開発し、困っている人を助けたい」「小説家になることが夢。いつか日本とインドネシアをつなぐ話を書きたい」など、将来の夢を発表した。
 村下校長は2月に校舎の正面玄関に植えた桜の苗「陽光」が、平和を願う桜として世界中に贈られていることに触れ、「平和の意味を1度、自身に問いかけてほしい。平和で豊かで、生きがいに満ち、誰もが笑顔でいられる世の中をぜひ実現してください」と祝辞を贈った。
 小学部の卒業生は「お別れの言葉」で「努力、思いやり、皆で心を一つにすることなどSJSで学んだことを決して忘れません」と声をそろえ、感謝した。中学部代表として答辞を述べた澤渡さんは「SJSの良き伝統を受け継ぎ、よりよい学校をつくってください」と語った。
 離任式では6人の教員が、涙ながらに3年間を振り返った。子どもたちと保護者からお別れの言葉や花束などが贈られ、互いに感謝しあった。SJSでは10日、幼稚部の卒園式も開かれ、9人が卒園した。
■成長これから太陽の子
 「太陽の子、バンドンの子の思いを胸に卒業します」――。BJSでは小学部12人、中学部3人、幼稚園7人の計22人のうち、小学部から青木・瑛杜アリフさん、川本一京太さんの2人、中学部からは櫻田理子さん、畳谷洋登さんが卒業。幼稚園では高須美波ちゃんと太原正晴くんが卒園を迎えた。
 卒業生は「笑顔があふれ協力し合える、太陽のように明るいバンドン日本人学校を築いてください」と在校生に伝えた。卒業生一人一人を思いながら言葉を贈った櫻田弘道校長は「4人の卒業生を見ていると大切なのは人数ではなく、環境を生かすことだとあらためて感じた。太陽の子としてさらに大きく成長するのはこれから」と話した。
 幼稚園の2人は「ありがとうございます」と言いながら、卒園証書を受け取った。美波ちゃんは「お金持ちになりたい」、正晴くんは「パン屋さんになりたい」と夢を発表。幼稚園の友人と一緒に思い出を振り返った後、「さようなら僕たちの幼稚園」を歌った。美波ちゃんの父、高須雅治さん(48)は「とても良い教育を受けられる。先生1人が2、3人の生徒につくため、さまざまなことを学ぶことができ、とてもありがたい」と話した。卒園した2人は4月からBJSの小学部で学ぶ。(毛利春香、写真も)

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