イ旅券所持の女逮捕 金正男氏暗殺容疑 「セラン」出身か

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45)がマレーシアで暗殺された事件で、マレーシア警察は16日、2人目の女の容疑者をクアラルンプール国際空港(KLIA)で逮捕したと発表した。警察によると、インドネシアの旅券を所持、警察は15日に別の女を逮捕している。インドネシア政府は女の身元の確認を進める。

 マレーシア警察の発表によると、16日午前2時ごろ(現地時間)、インドネシアの旅券を所持する女、シティ・アイシャ容疑者(25)をクアラルンプール国際空港で逮捕した。旅券は西ジャカルタで発行されたもので、同容疑者の生年月日は1992年2月11日、出身地の記載は「セラン」(バンテン州)。
 この声明を受け、在マレーシア・インドネシア大使館は同日、マレーシア側に面会を求める声明を出した。プラモノ・アヌン内閣官房長官が「現在、外務省がインドネシア人かどうか確認している」と述べており、16日夜時点でインドネシア側はまだ確認をとれていない。
 空港の防犯カメラには、クアラルンプール国際空港で白い長袖のTシャツにスカート姿の女性が映されている。地元メディアによると、西ジャカルタの住民の話としてシティ容疑者は同地区の衣料会社で働いていたと伝えている。
 韓国の情報機関、国家情報院によると、正男氏には北京在住の本妻と息子がいるほか、マカオにも別の女性との息子ハンソル氏と娘が住み、いずれも中国当局の身辺保護を受けている。遺体の扱いについてマレーシア警察は「遺族に引き取ってほしい。遺族が名乗り出るまでは警察の管理下にある」としている。
 15日逮捕された女はベトナムの旅券を所持、名義は「ドアン・ティ・フオン」となっていた。マレーシア紙、東方日報によると、女は男4人から「悪ふざけをしよう」と持ち掛けられ、別の女と2人で正男氏を襲ったと供述している。女らは正男氏にスプレーを吹きかけ、毒物を吐き出さないようにハンカチで顔を10秒近く押さえたという。
 韓国政府によると、正男氏については5年前から北朝鮮による暗殺計画が本格化。韓国メディアによると、2012年には、脱北者を装って韓国入りした工作員を韓国当局が摘発。調べに対し北朝鮮当局から10年に、正男氏を中国で交通事故を偽装して襲うよう指示されたと明かしていた。(2、3面に関連)

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