洪水で幹線道大渋滞 バンドン県 日系企業にも影響
西ジャワ州バンドン県で続く洪水被害で、同州ガルット県〜バンドン市をつなぐ幹線道やバンドン市周辺の道路が1日午前、冠水し、大渋滞が発生した。31日夜から1日朝にかけて続いた豪雨により、バンドン県の6郡で洪水が新たに発生したため。日系企業や大手縫製・繊維工場が多い同県ランチャエケック郡でも一部道路が不通になり、通勤などに影響が出た。
西ジャワ州警によると1日午前、ランチャエケック郡では洪水の水位が一時30〜50センチに上昇し、車の走行が困難になった。同地区には日系の工場があり、出社できなかった工場関係者もいたという。
同郡は雨が降ると洪水と渋滞が頻発する地域だが、バンドン市在住の日本人男性は、じゃかるた新聞の電話取材に「今回のように車が通れなくなるほど水位が上がることは珍しい」と話した。同市内は特に洪水の影響はないという。
ジャカルタ発ガルット県行きの路線バスにも影響が出た。通常、所要時間は約5時間だが、1日はランチャエケック郡内で渋滞に巻き込まれ、8時間以上かかった。
バンドン市内から同県へ通じる幹線道も一部区間が冠水し、バサルナス(国家救命隊)はマジャラヤ通りからチチャレンカ通りやラヤ・チジャパティ通りなどの迂回(うかい)路を通るよう呼び掛けた。
1日午後現在、バンドン県で洪水被害が広がっている6郡は、バレエンダ、ダユコロ、ボジョンソアン、マジャラヤ、バンジャラン、ランチャエケック。ボジョンソアン郡では一時、約150センチまで水位が上昇した。(毛利春香)