アホック氏選対が始動 政党と市民団体が団結 開所式にゴルカル党首

 2017年2月15日投開票のジャカルタ特別州知事選に向け、現職アホック氏(50)の選挙対策本部が25日、立ち上がった。政党からの出馬を表明して約1カ月。来月21日からの候補者登録を前に、支持政党や市民団体が一致団結して選挙戦を戦う姿勢を改めてアピールした。

 25日夜、中央ジャカルタ区メンテンのレンバン通りで開かれた選対本部「ルマ・レンバン」の開所式には、アホック氏への支持を表明しているナスデム、ハヌラ、ゴルカルの各党幹部、アホック氏への署名活動を行っていた支持団体「トゥマン・アホック」のボランティアらがこぞって出席した。
 アホック氏はあいさつで、「(政党と市民団体の)協力体制によって、新しい歴史を作っていく」と決意を新たにした。
 ゴルカル党からはスティヤ・ノファント党首が駆け付けた。あいさつでは「闘争民主党(PDIP)が(アホック氏を)支持するかしないかにかかわらず、ゴルカルはアホック氏を支援し続ける」と強調。選対に1億ルピアの資金を提供する考えがあると明かし、「足りなければ、もっとよこす」と述べた。
 選対本部長を務めるのは、労働者派遣保護庁(BNP2TKI)長官で、国内最大のイスラム団体ナフダトゥール・ウラマ(NU)の青年団アンソールの団長をかつて務めたヌスロン・ワヒド氏。ヌスロン氏はルマ・レンバンの開所について「ゴルカルでもハヌラでもナスデムでもトゥマン・アホックでもない、中立の場所を作りたかった」と説明した。
 ナスデム党幹部のマルティン・マヌルン氏は「所属政党がアホック氏を支持していなくても、アホック氏を支持する人なら誰でも歓迎する」と述べ、政党の枠にとらわれずに支持を広げて再選を目指したい考えを示した。
 アホック氏は7月末、政党から出馬することを発表したが、どの政党から出馬するのか、どの副知事候補と組むのかについては、いまだ明言していない。
 アホック氏は3月、州地方財政運営局長のヘル・ブディ・ハルトノ氏を副知事候補とすると発表。これを受けてトゥマン・アホックはアホック、ヘル両氏の出馬に向けた署名を約100万人分集めたが、その後、アホック氏が政党からの出馬にくら替えしたことで、副知事候補は白紙状態となっている。
 この日、開所式に出席したトゥマン・アホック創設者の一人、シンギ・ウィディヤストノさん(23)は「ヘル氏を支持するが、最終的にはアホック氏の判断にゆだねる」と話した。
 知事選では、選挙運動期間中、現職候補者の休職を義務付ける規定に抗議し、アホック氏が違憲審査を請求している。アホック氏は開所式のあいさつの最後で、違憲審査に触れ、「現職が選挙キャンペーンでなく、州政に集中できるようにする必要がある」と強調した。(木村綾、アリョ・テジョ)

政治 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly