オートショー開幕 各社、多目的車に照準 三菱自 新MPV公開 ICE 

 国内最大の自動車展示会「第24回ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)2016」が11日、バンテン州南タンゲランのブミ・スルポン・ダマイ(BSD)にある国際展示場インドネシア・コンベンション・エキシビジョン(ICE)で開幕した。ことしはスポーツ車と乗用車の機能を併せ持つ「クロスオーバー」車や、政府が推進する低価格低燃費車(LCGC)での7人乗り多目的車の出展が目立った。

 三菱自動車は世界初公開のクロスオーバーMPVのコンセプトカーを公開した。三菱自動車の白地浩三副社長は会見で「昨年の自動車販売台数約100万台のうち、MPVが6割を占め、今後ますます乗用車の市場は伸びていく」との見通しを示し、MPVの生産と販売体制を確立していくと話した。
 スズキもクロスオーバー市場に需要があるとみて、インドから輸入する「SX4 S―CROSS」を公開、販売を開始した。月間1千台規模の目標を設定し同社の主力乗用車にしていきたい考えだ。日産の小型車ブランド「ダットサン」もクロスオーバーのコンセプトカーを公開、消費者の反応をうかがう。
 トヨタは先日ダイハツと共同発表したLCGC適用車「カリヤ」を公開した。ダイハツからOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受け販売する。ダイハツも同様に「シグラ」を紹介。シグラは1億ルピア(約80万円)ほどから購入できる7人乗り自動車で、主に新しい自動車を購入する層に売り出す。カリヤは「想定の2倍以上の注文を受けている」(トヨタ関係者)。
 自動車の販売市場については、近年消費の低迷から前年より落ち込む傾向が続いていたが、4〜6月にかけ3カ月連続で前年を上回り、底を打ったとの見方が強い。「商用車市場は伸び悩んでいるが、消費は回復し始めた」というのが自動車メーカー幹部の共通認識だ。各社自動車の祭典で新車を売り出し、下期への販売攻勢につなげていきたい考え。
 昨年に続きユスフ・カラ副大統領が出席し開幕を宣言。21日までの会期中に昨年のオートショーの取引額5.7兆ルピアを超える販売を目指す。オートショーには自動車関連企業約360社が参加。乗用車、商用車含め31ブランドが出展、22の新モデルと11のコンセプトカーを公開する。(佐藤拓也)

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