手のひら決済来年にも JCB イで世界初の商用利用

 JCBインターナショナル・インドネシア(JCBインドネシア)が、手のひらの静脈による生体認証を用いた決済スキームの実証実験をインドネシアで進めている。手のひらをかざすだけのクレジットカード決済は世界初。2017年以降の商用利用開始を目指している。

 7月24日、ヌガラ・インドネシア銀行(BNI)創立70周年イベント会場のジャカルタ・コンベンション・センター(JCC)で、JCBは、静脈認証の登録カウンターを設置。BNIのJCBカードを持っている利用者が、ここで手のひらをかざし静脈データを登録すると、カードがなくてもテナント店で手をかざすだけで決済ができる。実際に発行されている銀行のカードを使っての実験は、世界で初めて。
 生体認証には、指紋、網膜、静脈などを使った方法があり、スマートフォンのロック解除やセキュリティーエリアへの入場などに使われるのは一般的になった。日本の銀行でも現金自動預払機(ATM)で使用されるケースも増えてきている。一方、クレジットカードについては、日本でも多くが実験段階で商用利用は進んでいない。
 JCBが決済システムに選んだのは、富士通と富士通フロンテックの開発した静脈認証技術。認証精度が高く、他人受入率(他人であるにもかかわらず本人であると誤認してしまう確率)が125万分の1以下という。
 JCBは最後の認証実験として、8日から2週間、オフィスビルのレストランに読み取り機を設置した。BNI社員の実生活利用に近い環境でテストし、使い勝手も含めたアンケートを取るなど、実用化に向け問題点をあぶり出す。
 JCBインドネシアの門脇裕一郎社長は「新しい日本の技術を武器に先行する米系ブランドと差別化し対抗したい」と話している。(太田勉、写真も)

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